彼女のグラデーション
「海にいったよ。」
という友人の写真を見て心が溶けた。
人に会わないと、人は描けない。
写真を見て何枚スケッチしても
なんだか中身のない器を描いているような
そんな虚しい感覚が続いていました。
美しい人を描こう。
誰かにかっこいいって言ってもらおう。
そんな無意識は自分の絵に透けて見えてきてしまう。
なので、格好つけない
スケッチに描いたままの彼女に色をつけました。
彼女とよく話すテーマのひとつに「強さ」があります。
何にも迷わないことや、一言で言い切れる物事よりも
弱さや、儚さみたいなものを内包している「強さ」に、私は惹かれてしまいます。
「ただただ、あなたの生き様を描けばいい」
「何かあなたをつなぎとめているものがあるなら
勇気を出して一歩踏み出してみればいい」
あなたが贈ってくれた言葉に背中を押される。その言葉を同じように、伝えることができたら嬉しいなぁ。
もし自分の弱さに戸惑っている人がいたら
弱さに気づけるその心に誇りと自信を持ってほしい。
そんな気持ちをこめて。
言葉を大切に持っていたいですね。
この記事を書いた人
山口真理子(イラストレーター)
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