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 2023年4月18日、飲食店「スープストックトーキョー」の公式Twitterアカウントが、離乳食・キッズセットの新サービスを告知。一般的にはポジティブ以外の何物でもないツイートのはずが炎上した。

 アニメに出てくる「負の感情を吸収するタイプのモンスター」が来たら、スープなしで満腹しそうな勢いである。
 そもそもスープストックトーキョーとは「Soup for all!」を掲げ、食のバリアフリーを目指すことを社是としてきたチェーンであったらしい。結果としては女性の一人客に人気があったチェーンなのだが、客のライフステージの変化――つまり、その女性客が年齢を重ねることで結婚・出産を経験し、赤ちゃん連れで来ることも多くなったことに対応したということのようだ。

 しかしそれが気に入らなかったのが、ライフステージを変え損ねた、中年に差し掛かった女性客たちだった……ということらしい。そしてこうした連中に少なからぬフェミニストアカウントも含まれていたことで「幸せなカップルや家族に嫉妬・憎悪するフェミ」というイメージはより補強されることとなった。
 また、ツイッターユーザー「トゥーンベリ・ゴン」氏の調査により、これらフェミニスト系アカウントのほとんど全てが、過去に全くスープストックについてツイートしていなかったことが判明した。要するに実利的な迷惑が全くないにもかかわらず、ただただ、自分たちが負の感情を持っている人々が誰かに歓待されているのが我慢ならないというゆがんだ情念であったようである。
 このような心性は「萌え絵広告」が【公共の場にふさわしくない】としてバッシングするときと同様のものと考えられる。

 さて、ここまで読んだ読者は「しかし本件炎上はむしろスープストックトーキョーの子連れ向けサービスそのものの炎上であって、表現の自由の問題とはずれるのではないか」という疑問を抱いたかもしれない。
 しかし、ツイートに添付された「赤ちゃんの写真」に対して、一部の女性が病的な嫌悪を示すことが分かったのである。

 これによって「女性の不快感」というものが広告を排除する正当理由にならないことを示す格好の例が、表現の自由派の手に転がり込んできたということなのである。

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