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 フェミニストがイラストや広告などを「性差別表現」として糾弾する際に愛用するフレーズ。

 男性の性欲を満たすためのもの、男性が考えたものだというレッテルである。なおここでフェミニスト達の脳内にある「男性」とはいわゆる「オッサン」「キモオタ」と彼女らが呼ぶような【負の性欲】を強烈に刺激する歪められた男性像である。

 ところが実際には、フェミニスト達の想像に反し、攻撃された表現物の作者や企画側が女性であることは全く珍しくない。むしろそう思い込んで攻撃した作品の【作者は女性】であった……というのはこの手の炎上事件の定番のオチとなっている。

 これはひとつには、フェミニストの相当数を占めるのが中年以上の女性であり、近年「オタク文化」が男女問わず若い層に受け入れられていることに単に感性が付いてこられていないことの結果である。実際にはポルノグラフィ作品を含めて、この分野には女性の作家やイラストレーターが少なくない。
 彼女らが少女時代を過ごした1990年代は、かの「宮崎勤事件」の直後のオタク大バッシングが隆盛した時期である。当時のアニメファンは「性犯罪者予備軍」とみなされ、その社会的地位は最低を極めていた。この頃のスクールカーストに刷り込まれた価値観をアップデートできていない女性達が、【エロティック・キャピタル(erotic capital)】の低下に伴い、「若い女ばかりをちやほやするルッキズムにまみれた男尊女卑社会」を憎悪するようになる。
 その憎悪の格好の標的になるのが、若い頃に「攻撃していい相手」と学習してしまったオタク層なのである。

 ところが、ネット上で彼女らが、萌えイラストやアニメ表現を攻撃しようとしても、語れるのは上記の時代に刷り込まれた時代遅れの偏見に過ぎないことがほとんどである。日ごろから大量にアニメや漫画・ゲームの実情に触れているオタク層の反論に抗しきれるはずもない。
 このためフェミニスト達にはオタク――スクールカースト時代から「地位が低い」はずの相手――に論破された屈辱が残り、萌えイラストにますます悪印象を抱くことになる。これが繰り返されると、フェミニスト達は萌えイラストを見るとただちに脳内の「キモオタ」像と彼らに論破された恨みと憎悪が活性化してしまうようになる。
 たとえ、実際にはそのイラストの作者やファンが女性であったとしても、フェミニスト中年女性が萌えイラストを見た時に思い出すのは「自分の悪口を言ったにっくきキモオタども」なのである
 現在フェミニストがいう「男性目線」認定とは、実はこれのことなのである。

 タイツ・ストッキングなどで知られるアツギ社が、2020年11月にタイツを穿いた魅力的な女性イラストを集めた【#ラブタイツ】キャンペーンを行った。
 実際には同企画の担当者も大半のイラストレーターさえも女性であったにもかかわらず、フェミニストの攻撃に遭い炎上させられたのだが、これもフェミニストが当該キャンペーンを「男性目線」と妄想したことによるものであった。

参考リンク・資料:

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