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 20世紀ドイツの画家オットー・ディクスの作品。
 その名の通り、第一次世界大戦で負傷した人々を描いた新即物主義の絵画。ナチスドイツによって「退廃芸術」のレッテルを貼られ弾圧された作品の代表的なひとつ。

 ヒトラーが画家を志していたことは有名であるが、すべての芸術に彼が理解があったわけではない。ヒトラーは近代以前の伝統的絵画美術などを好み、抽象芸術などは(取り扱っていた画商などにユダヤ人が多かったという人種差別的な理由も含めて)むしろ嫌悪の対象であり、積極的に弾圧していた。特にディクスの作品は本作以外も多くが「反戦的な気分と兵役拒否を助長する」とされて、1937年の悪名高い「頽廃芸術展」で晒しものにされた。

 2019年10月、オタク・萌え絵に病的な憎悪をこじらせ、それらをフェミニズム的立場から攻撃する発言を繰り返している【岩渕潤子】は、萌えイラストの特徴とされる「【幼児のような顔】で不自然に乳がでかい」ことを「奇形」になぞらえた。
 そしてそのうえで「意図的に身体に「障害」を負わせた状況を絵画や映像イメージとしてつくりだし、それを面白が」っているから「ヘイトだ!!」と罵倒するという立場をとっている。
 当然ながら、「意図的に意図的に身体に「障害」を負わせた状況を絵画や映像イメージとしてつくりだ」しているのは『傷痍軍人』のような作品も同様であり、こうしたオタク憎悪やフェミニズムによる芸術の排撃が、いかにナチス的価値観に近いかを如実に示している。

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