【ご注文はうさぎですか？】
Koi作の４コマ漫画で、2011年から『まんがタイムきららMAX』で連載中。アニメ版は現在、３期まで放映されている。略称「ごちうさ」。
喫茶店「ラビットハウス」に下宿する少女ココアとその友人らの交流をメインに描く、いわゆる日常系4コマ漫画である。
朝日新聞出版の週刊誌『AERA』2014年6月30日号は、「ロリコン大国日本の現実 業者も『思考停止しないと…』」と題する記事を掲載した。
当時犯人が逮捕されて話題となった栃木小1女児殺害事件を話のまくらにした、児童ポルノの糾弾記事である。執筆者はデマ流しをためらわないことで悪名高いフェミニストの北原みのりで、同氏はこの記事以外でも日本人＝ロリコンという誤った情報の流布を繰り返している（実際には日本のポルノ市場で人気なのは熟女ものであることはよく知られている）。
この記事の写真にはあろうことか、アダルトビデオと並べて児童ポルノとは縁もゆかりもない「ご注文はうさぎですか？」が使用されたのである（『MegamiMAGAZINE』2014年7月号表紙に載っていたのを撮影したもの）。
そのキャプションには「子どもや、幼女のように見える成人女性が出演するDVDなどは根強い人気だ。売るほうも買うほうも、罪悪感は薄いように見える」。ヒロインの顔が映っている真横の小見出しには「性犯罪を抑制と自分に言いわけ」というセンショーショナルな文言が踊る。またネット版にもこの写真は使われていた。
そもそも『ご注文はうさぎですか？』はフィクションの漫画作品であり、もちろん日本法でいう児童ポルノにはかすりもしていないし、いわゆる【非実在児童ポルノ】でもない。18禁のエロ漫画・アダルトアニメでもない。さらにはいわゆる「お色気漫画」ですらもない。
極めてほのぼのとした作風の、人畜無害な日常系４コマ作品なのである。
だがこの写真掲載の態様からは、『ご注文はうさぎですか？』を知らない読者がこれをポルノの類ではないと正しく見ることは困難と言わざるを得ない。
多くの「ごちうさ」ファンの抗議の声をを受け、AERAはネット版からは「ごちうさ」写真を削除した。
しかしその差し替えた記事もまたインチキ写真だったのである。「その気になれば、通販でも何の苦労もなく買えてしまう「ジュニアアイドル作品」」とキャプションがついているこの写真に載っている作品は、。どれ一つとしてジュニアアイドル作品ではなかったのだ。
なんと写っている全部がAV（アダルトビデオ）作品なのである。
ジュニアアイドルというのは、おおむね15歳以下程度の（グラビア）アイドルのことで、その写真集やイメージビデオのことを俗に「ジュニアアイドル作品」と呼ぶ。もちろんジュニアアイドルがAVに出演することはできない。
おそらく北原およびAERA編集部は「日本はロリコン大国」というイメージ流布のため、ジュニアアイドル作品に実際以上に卑猥なイメージをなすりつけようと、扇情的なタイトルのAVの写真を使ったものと思われる。キャプションに「ジュニアアイドル作品」としているため明らかな嘘である。
しかし編集部からの訂正や謝罪の発言はその後もなく、「ジュニアアイドル作品」写真の方は現在でも放置したままとなっている。
これがファンに「ごちうさ騒動」として記憶される事件の顛末である。
「捏造朝日」というネットミームが決して誇張ではないことを、改めてオタク界隈に知らしめた事件であった。
参考リンク・資料：
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