【新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION】
トミカの「プラレール」シリーズの一種で、その名のとおり実在の新幹線と同デザインのメカから変形するロボット玩具「シンカリオン」を原作とするテレビアニメ。
2018年1月~2019年6月まで放映された後、2021年4月から続編『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』が放映されている。
2019年1月、ママ向けメディア編集者を名乗る「さかぐちともこ」なる人物のnote記事「子どもに見せるアニメは、子どもの人権とくにジェンダー意識に大きく影響しているのではないか…?」でバッシングを受けた。
この記事のひどさはその小見出しを一覧するだけでわかる。
・ジェンダーや人権にしっかりと配慮されている世界のアニメ
・昔ながらの男女役割分担から抜け出せない日本のアニメ
・アニメから女性への性的差別が小さいころから刷り込まれるのでは
・日本の子ども向けアニメの設定が見直されますように
典型的な【海外出羽守】の発想で描かれたものだ。シンカリオンに触れた箇所を見てみよう。
「特別に描写はないが専業主婦だろう。」じゃねえよ!
そもそも「専業主婦家庭が半数に満たない現在」であるなら、それはまさに専業主婦がマイノリティであるということだ。マイノリティをアニメに登場させることがこの著者の持ち上げていた「配慮」であり「多様」性ではなかったのか。「ポリコレ」の指示する「マイノリティ」とは、実は「自分達の好みのマイノリティ」のことでしかないという現実がここでも浮き彫りになっている。
しかもこれ以前の節では、『きかんしゃトーマス』や韓国の『スーパーウィングス』に女の子の仲間が登場するというだけで「ジェンダーや人権にしっかりと配慮されている世界のアニメ」と持ち上げているにもかかわらず、「シンカリオン」のハヤトの仲間に少女パイロット・発音ミクが存在することにはひとことも触れられていないのだ。
シンカリオンに限らず、この著者の外国びいき・日本叩きは本当にひどい。
前述「ジェンダーや人権にしっかりと配慮されている世界のアニメ」の節にはこうある。
「助けられ役でない、活発で主体的なお姫様」なんてずっと昔から、日本のアニメに何十人、いや何百人いるか見当もつかない。むしろそんなものさえ「近年」になるまでいなかったのならディズニーの方こそ叩くべきではないか。というか、そもそお姫様を持ち上げている時点で階級差別的ではないのか。
また、【ドラえもん】について、お風呂シーンは性差別というお決まりの批判に加えて「ジャイ子は容姿が悪いということだけで、あの扱いだ。女性は容姿が悪いとあんなに馬鹿にされなければならないのか。」などと言っている。
ジャイ子の扱いがひどかったは最初期くらいで、その後は漫画家を目指して努力する女の子としての登場がメインとなっているのはファンなら常識だ。のび太やスネ夫だってジャイ子の容姿を侮辱したり悪意をぶつけるような場面はほとんどなく、今のアニメ版では二人称も「ジャイ子ちゃん」「のび太お兄ちゃん」などになっている。普通に見ていれば分かることだ。
どうやらこの著者には外国のアニメはその美点(「ポリコレ」に毒され切った偏った美点ではあるが)しか目に映らず、日本のアニメは「差別的」(と本人が思った)なところしか見えないらしい。
さかぐちともこ氏のような、相手の国や民族によって差別的偏見を抱く人間にならないよう、我々も気を付けていきたいものである。
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