ヒトシンカ ( 『シンカ論マガジン』『センサイクロペディア』 )

クレーム研究家にしてフェミニズムウォッチャー。現代社会に潜む様々な問題をnoteのカド…

ヒトシンカ ( 『シンカ論マガジン』『センサイクロペディア』 )

クレーム研究家にしてフェミニズムウォッチャー。現代社会に潜む様々な問題をnoteのカドで殴ります。特に大切にしている観念は「表現の自由」。将来思いついた面白いことが規制されていて欲しくない。自分の無限の発想への信頼が自由への愛となっている。

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※作品のネタバレを含む項目があります。 ※一部項目が『シンカ論マガジン』の内容と重複するため、そちらへのリンクとなっているページがあります。 あ行【会田誠展:天才でごめんなさい】 【アウディRS4広告写真】 【あえてその名を語る愛】 【あおいさん延長お願いします】(※『シンカ論マガジン』記事へのリンクです) 【赤ちゃんの写真】 【茜さや】 【あからさまに性的なタマネギ】 【アクセス権】 【アクセル・ワールド】 【アザーワイズ賞】 【アツギ】 【アートアクアリウム展~高知・

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    • 『なぜ男性は「女性にAEDを使え!」に従わないのか』2024-04-30

       Xでは何度か、女性に対するAED使用率の低さが問題になっている。  何周目か数えていないが、この4月頭にも「女性にAEDを使うことの危険性」と、人名のためにそれを説得しようとする男性――といっても早々にその気高い志を装おうとする態度は雲散霧消し、冤罪を心配する人々に対してマウントを取ることに必死になっていたのだが――とのレスバが行われていた。  女性に対するAED使用率の低さは、単にX上で論争が起こっているだけではなく、実際に京都大学による調査でも確かめられている。調査に

      • 本日、もう1件note更新を予定しておりましたが、都合により明日に延期させていただきます。たびたびこういうことがあり申し訳ありません。

        • 『囚われてない観衆 考察レインボーパレード緊縛ショー事件(後編)』2024-04-29

           ここからは法的な観点をまじえ、もう少し細かくこの事件を論じていきたい。  というのも前回の最後の方でご紹介した、「事前説明がないのは表現者として卑怯」という、叙述トリックもどんでん返しも否定することになるトンデモ意見の人物による、鼻息の荒いポストが流れてきたのである。  ムンフーッ。  なお「月島さん」とはこの緊縛ショーを擁護していた、セクシー女優の月島さくら氏のことである。  そこで私がお相手をしましょうか? と尋ねてみた  ……のだが、残念ながら、お嫌いな表現の自由

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          『囚われてない観衆 考察レインボーパレード緊縛ショー事件(前編)』2024--04-29

           2024年4月19~21日にかけて行われた「東京レインボープライド」が代々木公園にて開催された。  性の多様性、大いに結構。  しかしいわゆる「活動家」主導の現在のLGBT運動には批判も多い。  それは彼らが擁護する性のありかた、その表現方法が実際には全てではなく、彼らの意に沿うような形のものしか認めていなかったり、その意を押しつけるためにキャンセルカルチャー的な手法を多用するからだ。  この記事は、鹿児島のヘルスセンターの蒸気サウナがゲイの人々が集まる所謂「ハッテン場

          『囚われてない観衆 考察レインボーパレード緊縛ショー事件(前編)』2024--04-29

          『3つの破壊~カンパ罪はなぜ定着させてはならないか~』2024-04-26

          「雁琳」氏(被告)と北村沙衣氏(原告)の名誉棄損裁判での地裁判決が、今月中旬――2024年4月17日に出た。雁琳氏が北村氏に220万円を支払えという内容である。  これがネットで多くの批判を浴びている。  なにが批判を浴びているのか。  通常、個人間のわずか数ツイートが問題になった名誉棄損事件など損害賠償額はせいぜい20~30万程度であり、雁琳氏が命じられた支払額は異常な高額である。  また、そもそも、この裁判に至るまでの発端は「呉座勇一事件」である。歴史学者の呉座勇一氏が

          『3つの破壊~カンパ罪はなぜ定着させてはならないか~』2024-04-26

          『書評「検証:ナチスは良いこともしたのか」』2024-03-31

           しただろ。 ……いや、私はドイツ近現代史ガチ勢というわけではない。が、それでもこの本のタイトルを知った瞬間にこのツッコミが頭をよぎった。  何もガチ勢である必要は無いと思う。  ナチスは1933年から1945年までドイツの政権を担っていた。12年間である。これは社会常識の範疇であり、ガチ勢とは到底言えない。  近代における一国の政府というものがどれほど多様な事をなすかを考えれば、そのあいだ「何も良いことをしなかった」というのは、通常の自然言語でいう「良いことをした/しない

          『書評「検証:ナチスは良いこともしたのか」』2024-03-31

          『お嬢様ずんだもんはなぜ憎まれたか』2024-03-30

           お嬢様ずんだもんに対する大多数の反応は前回述べたとおり、好意的なものであった。  しかし、摩訶不思議なことにこれを憎む者たちもいたのである。

          『お嬢様ずんだもんはなぜ愛されたか』2024-03-29

           ここ数日「お嬢様ずんだもん」という概念がネットを騒がせている。  ある女子中学生がX上で、ディズニーに行くためのお出かけ用の服を選んでおり、その服を「お嬢様ずんだもん」と表現し、それを着てディズニーに行った写真を投稿したところ、一部のタイプの女性から理不尽な集団リンチを受けたと言う話である。  一応説明しておくと、ずんだもんとはSSS合同会社によるキャラクターで、東日本大震災復興支援のために生み出された「東北ずん子」のキャラクターで、彼女が持つ「ずんだアロー」に変身する”

          『公園でAVを撮る方法』2024-03-27

           表現規制派による「ゾーニング破り」がまた行われた。  ゾーニング破りとは、年齢制限や販売エリアの限定が行われている作品(たとえばエロ本やアダルトビデオ)について、フェミニストなどが「こんなヒドイ作品がありまーーーーーす!!」と糾弾するため外にわざわざ紹介する行為のことである。  今回槍玉に挙げられたのは、あるアダルトビデオの撮影が杉並区立の「蚕糸の森公園」で行われていたらしいという話。  これに杉並区議田中ゆうたろう氏の奥さんを名乗るアカウント「ゆうたろう(内)@tana

          【バルフォア卿肖像画】

           ここでは、2024年3月8日に損壊された、イギリスのケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに飾られていた絵画を指す。ハンガリー出身の肖像画家フィリップ・ド・ラースローによる1914年の作品。  損壊したのは親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」で、自らXに犯行声明をポストし、切り裂きの動画を公開した。  また警察はすでに通報を受けているという。  政治的背景を説明しておくと、アーサー・バルフォア卿(1848-1930)はイギリスの政治家で元首相。  1917年11月に

          子どもたちのための表現規制入門2「女性のふしぎ」後編が、無料設定をミスしていたため修正しました。現在は全編無料でお読みいただけます。 https://note.com/hitoshinka/n/na68c79ce76b1

          子どもたちのための表現規制入門2「女性のふしぎ」後編が、無料設定をミスしていたため修正しました。現在は全編無料でお読みいただけます。 https://note.com/hitoshinka/n/na68c79ce76b1

          今月4件目の記事が遅刻投稿となってしまいました。申し訳ありません。

          今月4件目の記事が遅刻投稿となってしまいました。申し訳ありません。

          (無料記事)『子どもたちのための表現規制入門2(後編)』2024-02-29

           はい。  今回はこちらのつづきになります。  若いみなさんにはまだ実感がないかもしれませんが、女のひとたちの「弱くておとなしい男は、気持ち悪い」と思う気持ちは、ふつう男の子が想像するよりも、ずっとずっと強かったりします。  みなさんの中にはもしかすると、学校のクラスで席替えのときに、不思議な光景を目にしたことがあるかもしれません。  それは、おとなしくて地味な、男の子の隣に席が決まった女の子が、泣き出してしまうという場面です。  その男の子がいじめっこで、前からその女

          (無料記事)『子どもたちのための表現規制入門2(後編)』2024-02-29

          『誘拐幇助犯のようなもの・太田啓子』2024-02-29

           言わずと知れたフェミニスト弁護士、太田啓子氏の「実子誘拐」についてのコメントが面白い。  何が面白いのかというと、この太田啓子という人物は、2018年にテレビドラマ化された『幸色のワンルーム』を迫害した張本人であるからだ。  センサイクロペディアのこちらの記事に書いておいた通り、『幸色のワンルーム』は虐待を受けている少女と「お兄さん」の、誘拐と称する同居・逃避行を描いた作品である。  この作品は、太田啓子をはじめとするフェミニストによって「実際の誘拐事件をモチーフにして

          『HOTEL――性的同意の本質』2024-02-28

           先日、このようなニュースがあった。  しばしば、「○○するのは、セックスOKという記号であるか?」というような議論が口論になることがある。たとえば一緒に旅行するとか、相手の家に行くとかである。  たとえば、何処かで前にも紹介したことがあるけど何処だかは忘れたのだが、『HUNTER×HUNTER』で知られる冨樫義博の名作『レベルE』にこんなシーンがある。  レギュラーの登場人物達がホテルのロビーで、カップルらしき2人組の会話を聞いてしまう。どうやら旅行中に男のほうが性関係