見出し画像

入社後最初の給与査定で減給になった話①

今回はタイトルにあるとおりの話をば。笑
決していい話ではないので実際めちゃ恥ずかしいし、記事として書くかも迷いました。が、9月に行った箱根で考えた思索も交えて、公開することにしました。

画像1

理由は2つ。①上半期の自分について言語化しておくことで、後々の意思決定をする際の道標になりえるから。実際、過去の自分が書き残したことに、現在の自分が影響を受けることは少なくありません(日記とか)。

②新卒でスタートアップ(且つ全く畑違いの業界)に行くことがどういうことなのか、この点で解像度高い情報はそう多くないと思うので、就活に悩む大学生の参考になればいいなという理由から。

誤解のないように読み進めてほしいのですが、この記事を書くことで、同情を乞いたいわけでもなければ、学生に向けて「新卒でスタートアップはやめておけ!」みたいなポジショントークをしたいわけでもありません

メイン事業で売上がたっていない宇宙業界のスタートアップに、リベラルアーツを学んだ学生がファーストキャリアとしてジョインした結果得られたインサイトを発信するために書いています。

この点だけ認識いただき、さぁ厳しい世界へようこそ(笑)

1.上半期の振り返り

まず大前提として、新卒入社した企業の簡単な概要を紹介します。

もともとは筑波大の研究開発プロジェクトからスピンアウトしたスタートアップで、扱っていたのは通信用の衛星。今は衛星間を光で繋ぐ通信インフラサービスを提供するために、事業開発に取り組んでいるスタートアップです。

そんな会社で文系が何をするのかと気になると思いますが、僕の職務はセールス、PR、その他発生するコーポレート業務全般です。

ジョイン直後に担当したのは、クラウドファンディング、経産省がリードするサポイン事業の申請業務、そしてつい先日完成したばかりの、コーポレートサイトのフルリニューアルのディレクションです。めちゃカッコいいのでぜひ覗いてみてください(デザイナーさんの力)。

とまぁ、なんだかんだ仕事してる風ですが、減給という評価は自分で納得しています。というか、半期の査定で退職を勧められるとすら考えてました(フィードバック受ける前日はクビになる夢を見たくらい笑)。

1-1.仕事ってなんだ

いきなり大上段のテーマですが、ここの学びが一番大きかったので書いておきます。大学時代、「自分で問いを立て、仮説検証していくこと」が仕事だと思ってました。今でもこの考えは正しいと考えています。

ただし、全くの未知な業界に飛び込んでみるとそんな悠長な考えを保てなくなりました。分からないことしかないという焦り。僕の場合「人工衛星はどんな原理で宇宙空間を飛んでいるのか?」を理解することからはじまりました。笑

分からないことだらけな環境に加えて、さらに自分を苦しめたのは、「人に聞くことは迷惑」という強迫観念でした。

ある事柄について質問するとき、「~までは分かったけど、ここが分からないので教えてください」ときくと、質問される側としては回答しやすいと思いますが、何が分からないのかも分からない状態でした。だから質問したくても出来なかったのが正直なところ。

それでも、自社の通信衛星を打ち上げるロケット事業者や衛星開発のサプライヤー、衛星に搭載する通信端末のデベロッパーとの打ち合わせにも通訳として参加していました。

そこで直面するのは、専門用語がバンバン飛び交う会議を、英語で乗り切らなければいけないという更なるハードル。今思えば、よく乗り切ったなと当時の自分を褒めてあげたくなります。笑

上半期後半には、見込み顧客にアタックし、「3年後のサービスインに向けて一緒にフィジビリティスタディ(実現可能かどうかを共同で検証すること)をやろうよ!」と自社サービスに関してヒアリングする仕事も開始。

インド、アメリカ、イギリス、アルゼンチン、メキシコなど、世界中の地球観測事業者にヒアリングを実施し、自社サービスに対するフィードバックをもらいはじめました。

ここまでは、僕以外の誰が入っても発生する仕事。つまり僕である必要が全くない仕事です。それでもそこにキャッチアップし、最低限クリアするのに必死でした。

1-2.それでも仕事はつくるもの

よく「スタートアップでは自分で仕事をつくるもの」という声をききます。
それはジョイン前から認識していたし、頭では理解していました。

少ないリソースで様々なタスクを回していく必要があるから、手取り足取り教えられないというスタートアップの実情から言われることだと認識しています。この点を背景に、「新卒でスタートアップは厳しい」というテーゼが浸透したり、すぐに離職する人が多いのだと思います。

自分の仕事(≒居場所)をつくらなければ、と頭では分かっていても、何をどうすればいいのかまったく分かりませんでした。というのも、僕のこれまでの経験上、自分でやるべきことを見つけなければ、つまり、なぜやるのかを自分なりに理解/納得しなければ絶対に続かないタイプだから、単純に「何をすればいいですか?」と、聞くことも出来ませんでした(いやそこは聞けよ、ほんと)。

過ぎたことをつらつらと書いても仕方がないので、仕事をつくることとはなんぞ、という点で僕なりのインサイトをお伝えします。

1-3.スタートアップで仕事をつくることについて図解してみる

一にも二にも、会社のことを知る

何を差し置いても、自社のことを知らなければ始まりません。そのためには業界構造を知ることが手っ取り早いと僕は考えています。業界について調べ、そのなかで自社がどんなポジショニング(を取ろうとしているの)か、それはなぜか、この辺をきちんと把握すること。

これはどんな業界であれ、あるいはどんなステージの企業であれ適用できると思います。

画像2

自社と自分に置き換えて考える

業界構造とそのなかでの自社のポジショニングを把握したら、そのなかで自分が何をするべきかを考える。会社が向かっているベクトルに対して、いま会社に不足しているものは何かを問い、何をすべきなのか仮説を立ててトライする。

画像3

そのときに重要なのが、会社の課題や伸びしろに対して、自分には何が出来て何が出来ないのかを、客観的に見ることだと思います。
以下、図にします。

画像4

会社が抱える「A」という課題に対する選択を、4象限にするとこんな感じになると思います。右に来る選択肢は基本的に出来ることが自明。

左は自力、または誰かの助けを借りても出来るかどうか分からないけど、可能性はある。あるいはその課題に取組むこと自体が現実的ではないケースを意味しています。

このときに重要なのが、課題を解消するために何が必要で、どこまでは自分で出来て、何が出来ないのかを明文化すること。つまり理想との差分を把握し、不足している点を適切な人に頼むことで解消できるということです。

じゃあこの反省を踏まえて、実際に自分は何をやろうとしているのか。ここまでで既にかなりの長文なので、②新卒でスタートアップに行くことについてと併せて、次の記事にてまとめたいと思います。何か1つでも参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?