9人の翻訳家

最近は人におすすめされた映画ばかり観ていた。

おすすめしてもらえるのは本当に嬉しいし、その感想を共有できる前提なのでありがたい。
感想を言い合いたくても言えないのはちょっと寂しい気持ちもあるので。

しかし、今回は久しぶりに自分で探したくなった。
自分自身で傑作に出逢える、その打率の低い感動を味わいたくなったのだ。
おすすめ映画7選!なども見ずに、Netflixをスクロールしながら一番最初に気になったものを観ることにした。

それが、題名の映画「9人の翻訳家」

簡単にあらすじを。

世界的ベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」をはじめとするダン・ブラウンの小説「ロバート・ラングドン」シリーズの出版秘話をもとにしたミステリー映画。
フランスの人里離れた村にある洋館。全世界待望のミステリー小説「デダリュス」完結編の各国同時発売に向けて、9人の翻訳家が集められた。翻訳家たちは外部との接触を一切禁止され、毎日20ページずつ渡される原稿を翻訳していく。しかしある夜、出版社社長のもとに「冒頭10ページをネットに公開した。24時間以内に500万ユーロを支払わなければ、次の100ページも公開する。要求を拒めば全ページを流出させる」という脅迫メールが届く。
映画.com

おもしろかったです。

あらすじを読んでもっとおどろおどろしい感じかと思っていたけど、始まりはドラマの第1話みたいなちょっと軽めの雰囲気があった。

各国から続々と集まる翻訳家たち、厳重なチェックを抜けて案内される地下室、異様に厳しいルール。
この辺りからゾワゾワし出す。

前半は全てが謎のまま進んでいくのだが、後半になると一気にめくれていく。次から次へと明かされる謎と二転三転する事実。
「犯人は誰か」よりも「なぜ起こったのか」に重きを置いているかのように見せて最後は「犯人は誰か」が鍵となる。
思っていたよりもどんでん返しで楽しめました。

小説家と出版社の関係性って難しいんだなあなんて、素人ながら思ったり。

この話自体、原作は小説かと思うほど話の道筋というか骨組みがしっかりしてたように思う。
ちょっと分かりづらい部分もあって、最初の方はハズレかなと思ってたけど最後が良かった。最後まで是非見て欲しい。

調べてみたらレジス・ロワンサル監督は「タイピスト!」も手懸けていたらしく、毛色の違いにびっくりした。タイピストももう1回観たいなあ。

あと、フランス語の響きがまろやかで、やはり聴いていて心地が良い。
フランスの映画でおすすめがあったら是非、教えてください。

今日はこのへんで。

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