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内向型とHSP(敏感な人)の違いについて

こんにちは、ひとり好きのチロです。

「内向的・隠居・幸福感」をテーマに、ひとりでいることが好きな人に役立つような情報を発信しています。

今回も前回に引き続き、「内向型」に関するお話。

この記事を読んでいただくと、非常に混同されやすい「内向型」と「HSP」の違いについて、理解が深まるかと思います。


1.内向型とHSPの共通点

まず、内向型の3つの特徴について、改めて振り返ってみると、

①話すよりも考えることのほうが好き
②不安になりやすく、慎重に行動する
③ひとりの時間が好き

の3点です。

さて、HSPもまた、大半が内向型の性格に当てはまると言われています。

・人生や自己について深く考える
・ひとりの時間を多く必要とする
・慎重に計画を立てる
・他人とぶつかり合うのが苦手
・思いやりがあり、共感力が高い

など、多くの共通点があります。

しかし、内向型の人が必ずHSPなのかといえば、そうではありません。
HSPは全人口の15~20%と言われていますが、
内向型は30~50%と言われています。

つまり、「内向型でありHSPである」、という人もいれば、

「内向型だけどHSPではない」
「HSPだけど内向型ではない」

という人もいる、ということですね。

では、HSPと内向型はどういった点が異なっているのでしょうか。
HSPの特徴を踏まえた上で、考えていきたいと思います。

2.HSPの3つの特徴

HSPという言葉は、ハイリー・センシティブ・パーソンの略称であり、アメリカの心理学者のエイレン・アーロンさんによって特性が説明されました。

現在では様々な書籍で紹介されるようになり、「内向型」と同様、耳にしたことがある方も多いかもしれませんね。

HSPの特徴を一言で表すのであれば、「ひと一倍敏感で、繊細な人」のこと。

①他人を強く意識する
②共感する力が高い
③五感が鋭い

こういった性質を持っています。

ここで紹介しているのはあくまで一例であり、他にも様々な特徴があるのです。

今回はこの3点に絞って、それぞれの長所・短所を交えながら説明していきたいと思います。

①他人を強く意識する

これは、他人の考えや感情を感じとってしまう、ということ。

周りの意見を自然と汲み取ることが出来る、という長所になる一方で、
あまりにも意識しすぎて自分がヘトヘトに疲れてしまう、という短所にもなってしまう特徴ですね。

具体的な例としては……

・他人のやりたいことに合わせようとする
・会話が途切れてしまうと不安になる
・他人の機嫌が気になる、あるいは怖い
・他人が怒っているように見えると、「自分が何かしちゃったかな」と不安になってしまう
・LINEやメールなどのやり取りで、相手の気持ちを想像しすぎてしまう
・電話をするのが苦手。特に、誰がかけてきたか分からない電話を取るのは不安

こういったことが挙げられます。

HSPさんの場合は、幼い頃からこういった性質を持っており、昔から親や先生の機嫌を窺いながら生活することが多いと言われています。

参考までに、私の子供時代のエピソードを一つ紹介させてください。
当時、私は家の前で三輪車に乗りながら遊んでいました。
母は、そんな私を見守っていたのですが、腕組みをして難しい顔をしながら立っていました。
そんな母の様子に気付いた私は、監視されているような気分になり、三輪車で遊ぶことに集中できなくなっていきます。
堪らず私は母の元へ行き、「なんでお母さんはそんなに怒ってるの?」と恐る恐る聞きました。
もちろん、母は私に怒っているわけではなかったのですが、そんな質問をした私に驚いたそうです。
しかし、私からすると、それほど分かりやすい怒りのサインに気付くのは当然のことで、やはり自分は昔から他人の感情に敏感なんだな、と感じています。

②共感する力が強い

①と似ていますが、こちらは考えや感情を「感じ取る」だけでなく、さらに「共感する」という特徴です。

長所としては、相手が求めている言葉をかけてあげて、喜ばせることが出来る、ということ。

短所としては、共感し過ぎて逆に自分は疲れてしまったり、自分の気持ちをおざなりにしてしまう、ということが考えられます。

具体的な例としては……

・相手の話をじっくりと聞いて、質問をする
・興味が無い話題であっても、とりあえず話を聞く
・真剣に話を聞くため、相手からは「話しやすい」と言われる
・意見を主張することは苦手だが、受け入れることは出来る
・空気を読み過ぎてしまう
・相手を気遣うあまり、断れなくなる

こういったことが挙げられます。

これはHSPさんの優れた才能の一つでもあるのですが、やり過ぎると自分がどんどん擦り減ってしまうため、注意が必要になるかと思います。

特に、雑談があまり好きではないHSPさんにとっては、共感しすぎると、「自分は話したくないのに、おしゃべりな人が寄ってきてしまう」という状態になり、余計に疲れてしまいます。

共感すること、断ることのバランスが大切、ということですね。

③五感が鋭い

聴覚・触覚・視覚・味覚・嗅覚が鋭いことも、HSPさんの特徴です。

聴覚であれば、エアコン・冷蔵庫の音、人の話し声、車のエンジン音など。
触覚であれば、着心地の悪い服、他人との接触など。
視覚であれば、強い光や派手過ぎる色など。
味覚であれば、苦いもの、辛いもの、酸っぱいものなど。
嗅覚であれば、体臭、香料、生モノの匂いなど。

こういったものに敏感だと言われています。
長所として考えるのであれば、五感が鋭いことは様々な場面で役立つかと思います。

味覚・嗅覚が鋭いことは料理をする上で大切ですし、音楽関係の仕事では聴覚も大切になりますね。プライベートでも、本や映像から様々な情報を受け取ったり、食事を奥深く味わうことも出来ます。

短所としては、やはり敏感過ぎるが故に、他人が気にならない刺激であっても疲れてしまう、ということだと思います。

自分に心地いい刺激は受け取る、不快な刺激はシャットアウトする、といった工夫が必要になるかと思います。

3.内向型とHSPの違い

さて、ここまでHSPの特徴を紹介してきました。
改めてまとめてみると……

内向型の特徴
①話すよりも考えることのほうが好き
②不安になりやすく、慎重に行動する
③ひとりの時間が好き

HSPの特徴
①他人を強く意識する
②共感する力が高い
③五感が鋭い

これら3点だけでも、内向型とHSPの違いはハッキリしていると考えられます。

たとえば、「ひとりで考えることが好きで、他人は気にならない」という場合は、内向型の特徴だけが当てはまります。

「他人の機嫌を窺ってしまうけれど、話すことは好き」という場合は、HSPの特徴だけが当てはまりますね。

私自身は両方に当てはまる内向型HSPで、ひとりで考えることが大好きなんですが、他人の視線や感情は気になってしまいます。

そのため、完全にひとりになれる状態(車の中や自室など)が好きで、図書館やカフェだと自分の思考に集中できないことが多いです。

このように、共通点が多い内向型とHSPも、個人で異なる特徴を持っています。

自分は内向型なのか、HSPなのか、それとも両方なのか、をハッキリさせることは、人生の生きやすさに繋がります。

自分の長所が分かれば、それを活かして生きることが出来ますし、苦手なことが分かれば、それを避けることが出来ますからね。

そのポイントを押さえるためにも、自分を知っておくことは大切かと思います。

参考までに、HSPアドバイザーのRYOTAさんという方のHSP診断テストのリンクになります。

【チェック】HSPの診断テスト/2分で終わる25項目で簡単審査 - ココヨワ (cocoyowa.com)

4.まとめ 幸せな瞬間は、人それぞれ

ここまで内向型とHSPの違いについて、お伝えしてきました。
こうしてまとめてみると、内向型やHSPは、本当に奥深いなと感じています。

そして、違いを理解した上で、自分にとって心地よい生活を作り上げていくことが何よりも大切だと考えています。

「自分は深く考えるのが好きだから、もっとひとりの時間を増やそう」
「他人を意識しすぎているから、少し距離を置こう」
「音に敏感だから、静かな場所で過ごそう」

ひとりひとり、心地いい瞬間や幸せな生活は違います。
ぜひ、あなたにとって納得できる生活を大切にしてくださいね。

今後も「ひとりの時間」を充実させる情報を発信していきます。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

読んでいただきありがとうございます!皆さんの「ひとり時間」が良いものになりますように。