見出し画像

60代になって何をやろうかな?-健康

◆健康であることの意味

健康であることはとても大切だと思いますが、60代になったら「健康であることはどういうことか」ということから根本的に考えたほうがいいように思います。

どういうことかというと、世の中的に健康であることが重視されすぎていてそれに安易に乗っかると、過剰にやりすぎになったり、お金がかかりすぎたり、むしろ不健康になったり、場合によっては病気にさせられたり、最悪死んでしまうこともありうるからです。

死んでしまうというのは大げさに聞こえるかもしれませんが、なきにしもあらずです。

実際例えば、小林製薬の紅麹のサプリを飲んで死んだのではという人が出ましたよね。

私からすると、多少コレステロールが高いぐらいでサプリを飲むということ自体がどうかと思います。

小林製薬の紅麹自体に問題があるかどうかはとりあえず置いといて、コレステロールが多少高いことなど気にせずに、サプリを飲まなければ死ぬこともなかったのではないか、と私などは思うのです。

私自身、悪玉コレステロールは多少高いですが、基本的には気にしていないので、医師からも薬を勧められることが時々ありますが全て無視しています。

むしろ悪玉コレステロールを無理やり下げる薬のほうが、よほど恐ろしいと感じます。

コレステロールというのは7割とか8割とほとんど体内で作られているようで、本来必要だし重要な役割があり、ほどほど高いほうがよいからそうなっている可能性があるのだし、そもそも「悪玉」という言葉を付けることにも問題がありそうです。

私は30代の頃からコレステロール値が高いですが、サプリも薬も飲んだことありませんが、今のところ全く問題ないです。

すみません、コレステロールの話が長くなってしまいました。

ただコレステロールの話は、結構、健康を語る上でポイントとなる部分なので重要かと思います。

そして、健康であるということはそんなに簡単に扱っていいものではないということが分かると思います。

ということで、「健康である」とはどういうことかということを考える必要があるのです。

◆健康と健康医療ビジネスの関係

さて、前提として、健康観というのはその人の体調や持病、置かれている状況、環境などによって変わる、かなり属人的なものです。

私自身の体に関しては、とりあえず大きく悪いところはありませんが、病気や健康診断の本とかいろいろ読んで、健康観も変わったという経緯もあるので、かなり個人的な見方になると思います。

ということで、コレステロールの話もそうですが、これから述べることは私自身の一つの見方、健康観として捉えてもらったほうがいいかもしれません。

では、始めます。

背景として、現在の資本主義の日本において、健康ビジネスの影響がとても大きいということです。

健康ビジネスからの視点を抜きにして、健康について語ることは多分できないと思います。

そして、健康ビジネスというのは、医療ビジネスにつながってますから、サプリや医薬品産業、スポーツ産業やエステだけでなく、病院、介護、医療学校、医療行政など、広範囲な領域に渡ることになります。

健康ビジネスと医療ビジネスをあえて分ける必要もありませんし、むしろ私たちから見れば深く強くつながっているものですから、「健康医療ビジネス」として一緒にしてしまいましょう。

ちょっと話がずれますが、東日本大震災の時に、自分で仕事をやっている私は仕事がなくなってしまい、アルバイトで結婚式のビデオカメラマンをやっていたのですが、豪華な結婚式をあげてる人を見てると、ほとんど学校か医療関係のどちらかでしたね。

「学校とか医療関係って儲かるんだな」といつも思っていました。

私がそう実感しただけでなくて、実際に健康医療ビジネスというのは本当に大きいんですね。

例えばコレステロールを下げる薬だけでも、市場規模としてうん千億とか言われてますよね。

あなたの周りにも、コレステロールを下げる薬を飲んでる人がちらほらいるのではないでしょうか。

さらに、そこに乗っかってくるのが、テレビを中心としたマスコミです。

テレビを見てると、健康番組、健康病気ネタ、健康食品、医療情報などなど、健康医療関連情報でいっぱいですよね。

健康医療ビジネスとマスコミが力を合わせているかのように、「健康は大切」というコンセプトが、これでもかというくらい私たちに迫ってくるわけです。

多くの人はそう言われれば、「その通り」と感じるくらいかもしれません。

ただ、カンタンになんとなくやり過ごすんじゃなくて、こういったマスコミが私たちにもたらす健康医療情報に対して、もっと私たちは根本から検証しながら、批判的にみるべきなのではと言いたいです。

◆健康医療ビジネスと私たち

では、一方で、私たちの状況はどうなっているのか。

健康とか、あまり気にしない人も多いかもしれません。

ただ、やはり、病気とか体調不良とか、体のどこが痛い、苦しい、生きづらいとか、あるいは事故など、そういう不安がどうしてもつきまう人も多いのではないでしょうか。

それでも過去に何もなかった人なら不安も少ないでしょうが、今までに病気や事故をやった人やそういった家族がいれば、程度の差こそあれ不安があってもおかしくありません。

いざという時に備える生命保険や医療保険に入ってる人が多いことからも想像できます。

そもそも、人間は不安を持ちやすい生き物であると言えます。

何百万年と続いた狩猟採集時代では、いつどこで野獣やほかの部族に襲われるか分からないで生きてたわけです。

飽食の時代なんてここ何十年のことで、それまでは人類はずっと飢餓の時代でしたから、いつも食事にありつけるかどうか不安がつきますよね。

現在に至る悲惨な戦争とかいつくるか分からない自然災害なども、人を不安にさせるものでしょう。

人がどうしても不安に思ってしまうのは、当然のことのように思います。

そして、そこにこそ、健康医療ビジネスがつけ込む余地が生まれるわけですよね。

「このままだと病気になりますよ」「ほっとくともっとひどくなりますよ」「何かあったら大変ですよ」「この病気で死ぬかもしれませんよ」とか、そういう風に人の不安を煽るわけです。

病院の医者の言葉の使いかたとか、医薬品メーカーの宣伝の仕方とか、テレビの健康番組の内容とか、よくチェックしてほしいと思います。

中には、もちろん善意で言ってるものもたくさんありますが、善意であるかどうかは関係ないでしょう。

むしろ善意だからこそ怖いという言い方もできます。

ここで言いたいことは、私たちの不安を前提にして、さりげなく、あるいはあからさまに健康医療ビジネスに誘導されていることです。

◆気をつけたい健康診断ビジネス

象徴的なのが、健康診断です。

健康診断って、どのように機能しているでしょうか。

健康診断で悪いとチェックとされる人って、めちゃくちゃ多いみたいですよ。

健康診断で悪いところを見つけて、不安を煽って、病院に行かせたり、薬やサプリを飲ませたりといったものとして実際に機能してるってことです。

健康診断をやるとカンタンに健康医療ビジネスに誘導されてしまいます。

健康診断の数値って説得力がありますし、人の不安をホント煽りやすいものです。

健康診断については、ほとんど疑問を抱いていない人も多いのではないでしょうか。

全面的に信じる必要はありませんが、健康診断について一家言ある近藤誠医師の本などを一度読んでみてください。

何らかのヒントや気づきは得られるのではないでしょうか。

健康診断は受けてはいけない
https://amzn.to/3U1t3Ee

やってはいけない健康診断 早期発見・早期治療の「罠」
https://amzn.to/3xxWhDs

近藤誠医師は健康診断を全否定していますが、もちろん自分なりに健康診断に意味や価値を見つけられるなら、その範囲で受けることはかまわないと思います。

早期発見が大切というのも一理あると思います。

ただ、冒頭のコレステロールの話ではないですが、個人的にはそれほど高くない値なのに、診断結果に要注意とか赤くチェックが入っていて不安を抱かされ、再検査とか病人にさせられそうになるのはどうかと思います。

アメリカとかではコレステロールの検査など意味がなく実施さえしてないという話ですからね。

血圧とか血糖値もそうですよね。

あまり高いと問題のようですが、定められてる「基準値」というのが低すぎるという医師もいます。

むしろ、少しぐらい高いからといって、薬やサプリを飲むほうが私にとっては怖いですよね。

最終的には薬を飲む飲まないは自分で判断するしかありませんが、医師に勧められるからと言って、素直に従うのはどうかと思います。

自分なりに多少でも調べて判断して結論を出したほうがいいのではないでしょうか。

私が健康医療ビジネスについて意識的になったのは最近ですが、もうずっと健康診断を受けると病院の金儲け主義を感じていたのは確かです。

だからこそ医師に勧められても、薬は飲まなかったのですよね。

薬など本来必要ないものかもしれませんし、もしかしたら健康を害する可能性もあると考えたほうがいいのではないでしょうか。

◆自分なりの健康観を持つ

60代になったら、自分の心身が実際に痛いとか苦しいとかつらいとか、自分で自覚して、医者の助けが必要だと思ったら、それなりの治療を受ければいいのではないでしょうか。

非常に数値が高いのは問題があるかもしれませんが、少しぐらい高くても自分に何の自覚症状もなければ、そのままほっとけばいいのではないでしょうか。

日本で今一番多い死因であるがんの本を結構読んだのですが、かなり過剰な治療が行われていたようです。

むしろ治療することによって、悪化したり死んだりといったケースも多いようでした(今は多少少なくなっているという話もありますが、どうなんでしょうか?)。

最悪のパターンは、良性の腫瘍なのに過剰な手術や治療をして死んでしまうようなケースですね。

治療してしまったケースは治療しなかったケースと比べることができないので判断が難しいのですが、自身ががんになっても治療しないという医師もちらほらいらっしゃいます。

60代以降は、過剰に健康であることに意識的にならず、自分でできる範囲のことをできるだけやって、医療健康ビジネスからはほどよい距離を持つという姿勢が大切かなと思います。

あと自分なりに健康医療についての知識や知恵を身につけておくことでしょう。

医師の言いなりになるのではなく、自分なりに自分の体を捉えて、もし不調を感じたらどうしたらいいのかを自分で考えることが必要なのではないでしょうか。

私は先日ジョギングしていて、道端の紐に引っかかって転んで、子供みたいに膝をすりむいてしまいました。

結構出血したんですが、でも絆創膏をはっただけなのに、2週間もすれば自然にかなり治ります。

人間の体が持つ自然治癒力ってすごいと思います。

体のどこが悪くなっても、自然に治る力がこれほどあると実感します。

もちろん、大きな病気とか怪我では、そんなに簡単ではいかないでしょうけど。

ただ、60代以降はこの自然治癒力を最大限に生かす範囲で生きていければいいのかなと私は思っています。

60年も生きていれば、自分の感覚で自分の体の調子を極力つかみながら、健康は自然に任せる、そんな感覚を磨きたいですよね。

最終的には、自分で自分が健康であると思えばそれでオッケー、何か違和感を感じても、多少ぐらいならそれでもほっとくのでもいいと思ってます。

個人的には、必要以上の治療はもういらないです。

必要以上の治療をして長生きしたいとも思わないんですよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?