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障がいを持つ子どもの育児をする母親が抱くモヤモヤの正体。

 子どもの障がいの有無に関係なく、母親にとって育児は楽しいばかりではなく、不安を助長するストレスフルな状況であると言われています。ただ、「障がい」という現象が、子ども自身や親・家族に影響を与えるのは間違えありません。時には、それらの過程は親 ・家族にとってス トレスに満ちたものとなることもあります。だからこそ、そこに存在する「モヤモヤ」の正体を知っておくと少しは楽になれるのかもしれません

初期段階に遭遇するモヤモヤの正体

 障がいを持つ子どもを育児する母親の多くは、療育機関を利用していく過程のなかで、多くの場合、初期段階で子どもの障がいを受けとめきれず、日常的に戸惑いや不安を感じているとされています。
 その一方で、子どもの障がいの改善に向け、子どもの障害に対する知識や関わり方を積極的に学んでいく母親が多くいるのも事実です。つまり、障がいを持つ子どもを育児する母親は、子どもの障がいに対するショックや否認、そして子育てにおける不安など、否定的感情を持ちつつ、子育てのなかで、子どもの発達を期待し、親としてできる努力を惜しまないでいることがほとんどです。
 母親の子育てにおける不安は、例えば、「子どもの行動や姿の理解のしにくさ」、「子どもへの関わり方に関すること」であると言われています。また、「同年齢の子に比べて活動のできにくい面を気に病み」、「子どもの障害に周りからの理解が得られないこと」に不安を感じている母親がいると言われています。そして、「日常的にみられる子どもの行動や姿」が、「子どもの将来の不安」を惹き起こすことがあると言われています。

モヤモヤが「改善されるもの」と「そうでないもの」とは

 実は、初期の段階で「モヤモヤ」といても、療育を受けると改善されるものもあります。それはズバリ「子育ての仕方」です。最初は子育て経験もあまりない中で「育てにくさ」や「障がい」にまつわる特徴がつかめず、どうしたらいいのかというのが本音だと思います。それが、療育を受けるにつれて子どもとの接し方、特徴が分かるようになり、「子育ての仕方にモヤモヤ」していた方の60%が改善されると言われています。
 ですが、療育を受けても改善されないもの、一時は不安やモヤモヤがとれても、またモヤモヤするという項目があります。大きくは「子どもの将来について」、「周囲の目」、「時間的制約」という3つになります。

子どもが成長するにつれて遭遇する危機とは

 先程上げた3つの中でも「子ども将来について」は、家族・親にとって向き合う最大のモヤモヤかもしれません。そこで、子どもが成長する中でよく遭遇する危機についてご紹介します。

➀学童期
障がいを持つ子どもを普通学校の「通常学級」か「支援学級」それとも「特別支援学校」に通わせるか、という選択をめぐる危機があります。通わせてからも、「これでよかったのか」と考えを巡らせる機会が多くあります。その度に、不安や心配となるケースが多いです。

②思春期
体の発育にともない、睡眠障害や多動等の問題に対し、家族内でどれくらいまで対応できるかという危機があります。最初の1,2回は許容できるかもしれませんが、繰り返す中で、どうすればいいのかという見通しが見えずらいことも不安や心配の種になります。

③成人期
自立する時期であるにもかかわらず、学齢を終えた障がいをもつ子は、家庭外に生活の場をもつことができなくなる場合もあります。親は初老期にさしかかり、自分の病気や死後のことを考え、きょうだいへの負担が強くなるといった深刻な危機を迎えることもあります。すべての成人期にそのようなことがあると言えないのですが、少なくとも支援を受け続ける方が多いのではと考えられます。

最後まで読んで頂きありがとうございます。では、もう少し具体的に育児や療育ついて教えてほしい、サポートしてほしいと思われたら、こちらのサービスで横山が伴走致しますので、良かったら覗いてみてください。

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