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仕事をしている女性のヘルスリテラシー理解を深めよう

これは、「働く女性の健康増進調査 2018」をもとに女性のヘルスリテラシーを調査したものを抜粋した記事です。とても興味深い知見がありました。
*調査の全文はこちら

どんな質問の調査だったか

 女性に関するヘルスリテラシーについては、日本人の働く女性を対象に女性生殖器特有の疾患を予防および早期発見するために開発された、性成熟期女性のヘルスリテラシー尺度を使用しているそうです。ヘルスリテラシー尺度は「女性の健康情報の選択と実践」、「月経セルフケア」、「女性の体に関する知識」、「パートナーとの性相談」の4因子、21項目と、知識に加えて知識を活用した行動に関する項目によって構成されています。各項目に関して「あてはまる」、「ややあてはまる」、「あまりあてはまらない」、「あてはまらな い」の 4 段階で評価しています。

調査結果からわかること(抜粋)

◆女性に関するヘルスリテラシーの高さが、仕事のパフォーマンスの高さに関連◆
 PMS(月経前症候群)や月経随伴症状といった、月経周期に伴う心身の変化による仕事のパフォ ーマンスの変化を比較したところ、元気な状態の仕事を 10 点とした場合、半分以下になると回答した人が約半数であった。また、更年期症状や更年期障害についても同様の比較をしたところ、仕事のパフォーマンスが半分以下になると回答した人が約半数であった。
 また、調査対象者をヘルスリテラシーが高い群、低い群に分類し、1 か月の仕事のパフォーマン スを比較したところ、ヘルスリテラシーが高い人の仕事のパフォーマンスの方が、有意に高かった。また、ヘルスリテラシーが高い人の方が、PMS(月経前症候群)や月経随伴症状、 もしくは更年期症状や更年期障害によって、仕事のパフォーマンスが下がる割合が低かった。なお、仕事のパフォーマンスとは、いずれも、ヘルスリテラシー尺度の「女性の体 に関する知識」項目と最も関連性があった。

◆望んだ時期の妊娠◆
 妊娠を希望した人たちのうち、望んだ時期に妊娠できなかった人が約 53%と半数を超えた。ヘルスリテラシーが高い人の方が、そうでない人の約 1.9 倍、望んだ時期に妊娠していた。なお、望んだ時期の妊娠とは、ヘルスリテラシー尺度の「女性の体に関する知識」の項目 が、最も関連性があった。
 望んだ時期に妊娠するためにあれば良いと思うものとしては、「時間有給休暇等、有給休暇を取りやすい職場の雰囲気」と回答した人が 57%と最も多かった。次いで、「検診や受診のための有 給休暇制度(時間有給、短時間勤務等)の柔軟性」が約 43%、「育児休暇後に復帰しやすい職場 の雰囲気」が約 38%と上位に挙げられた。

◆婦人科・産婦人科の受診および健康管理やセルフケア◆
 ヘルスリテラシーの高い人は、女性の健康に関する健康管理のために実施していることとして、 「婦人科系のがん検診に行っている(乳がんや子宮頸がん等)」が約 50%で 1 位だった。この他、「健康アプリ等を使って月経周期を把握している」、「婦人科に関することで気になる症状 (不正出血や月経時の異常等)があった時はすぐに婦人科・産婦人科を受診するようにしてい る」、「望まない妊娠を避けるためにコンドームやピル10を使用して避妊をしている」も、上位 に挙げられた。一方、ヘルスリテラシーの低い人は、女性の健康管理のために「特にしていることはない」が約 55%で、1 位であった。

◆女性に多い病気のしくみや予防 検診 治療方法、医療機関へ行くべき症状を学ぶニーズが高い◆
 これまでに受けた性や女性の健康に関する教育のうち、学校でもっと詳しく聞いておきたかった内容として、1 位は「女性に多い病気のしくみや予防・検診・治療の方法」、2 位は「どのような症状の時に医療機関へ行くべきか」であり、いずれも 40%以上であった。

◆企業の健康診断が、定期的な婦人科 産婦人科の受診に貢献◆
 初めて婦人科・産婦人科を受診した理由として、「症状があったから」が 1 位、「乳がんや子宮 がん等のがん検診」が 2 位であった。「自分の身体の状態を知るため」と回答した人は約 20%であった。
 さらに定期的に婦人科・・産婦人科を受診するきっかけとなった情報源は、1 位が「会社の健康診 断で定期受診を勧められた」で約 22%、2 位が「婦人科・産婦人科を受診した時に医師から定期受診を勧められた」で約 20%であった。
 何があれば、あるいは何が変われば婦人科・産婦人科をより受診したいとかという質問では、 「インターネットから医療機関の予約ができる」、「女性医師の診察」、「医師の親身な対応」 といった、医療機関に対する希望が上位に挙がった。また、「治療費の補助」や「薬代が安くな る」といった、費用に関する希望も多く挙げられた


最後まで読んで頂きありがとうございます。では、もう少し具体的にメンタルヘルスのサポートや育児と仕事の両立について教えてほしい、サポートしてほしいと思われたら、こちらのサービスで横山が伴走致しますので、良かったら覗いてみてください。

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