評論家

日本人は勤勉なのだろうか。
普通に生活していると私たちはとても勤勉な民族だと思える。
それなのに、景気は悪くなっている。
トヨタ、ホンダ、パナソニック、ソニー、任天堂、etc・・・
世界に名だたる企業がたくさんある感じはするがGAFAには足元にも及ばない。

大きな理由は戦争に負けたからだろう。

初めは本当に日本人は素晴らしかったと思う。
戦争に負けて何もなくなると、死に物狂いで働いた。
もともと心を重視する精神性の高い文化を持っていた世代が、身を粉にして働いてくれた。
だから世界に名だたる企業が数多くでき、平成元年のデータでは世界の企業の時価総額ランキングでは50社中32社が日本企業だった。

しかし戦争に負けたために、マスコミ、政治、教育は変えられ、その影響を受けて育った私たちが今の日本の顔となっている。
そうして、今の時価総額ランキング50ではトヨタ自動車がぎりぎり44位にいるのみになってしまった。

それでも自分を棚に上げて、まだ日本人は勤勉だと信じたい。
そこで、勤勉さの目安となる勉強量ならどうだろうか。

読書量で比べると
日本の大学生は4年間で平均100冊読む。
アメリカの大学生は400冊。
日本人はアメリカ人の1/4しか本を読まない。
アメリカの上位校になると4年間で平均1000冊読む。
10倍。

全くレベルが違う。

ならば授業以外の勉強時間ならどうだろう。
日本の大学生の平均勉強時間は1日1.8時間。
アメリカの大学生は7.6時間。

日本よりアメリカの方が4倍勉強している。
読書量も4倍、勉強量も4倍以上。

ひとつの結論は出た。
少なくとも勉強量では、私も含め日本人は勤勉と言えない。

よく評論家の人が、日本企業が負けてきたのは、独創性がないからとか、マーケティング能力がないからとか、政府の経済政策が遅れているからと言っている。

しかし勉強量、読書量、ともに4倍以上も差があれば、社会に出た時、世界では通用しないのは当たり前ではないだろうか。

おそらく個々人の思考力の差はかなり出てくるはずだ。

観光だ、アニメだ、民度の高さだ、日本は素晴らしい国だ、と主張する人の気持ちも分かるが、教育を変えない限り、まだまだ景気は後退していく。

文科省の方がこの事実を知らないはずはないのに、教育を変えないということは、素人の私が間違っているのだろうか。

それとも戦争に負けたから教育を改善させない力が働いているのだろうか。

それとも私も勉強不足なので評論家のようになっているのだろうか。

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