第6回 心の傷と癒しのプロセス
いつからこの傷の痛みはあるのだろうか。
いや、「痛い」という自覚がもうない。もはやその記憶は心の奥底の誰も見つからないところへ避難している。
これ以上の苦痛を持たないように、「やらない」と決めたことを肯定する。
そう、新たな苦しみを生み出す機会をつくらないように、変化を好まず、このままでいようとする。そうすることで、傷は癒えることはないが、見えなくなる。
共通の傷を持つものとの理解と弊害
自己開示をすすめているが、その弊害にも触れておこう。
勇気をもって自分の傷に触れてみようと過去を打ち明ける。すると同じような体験をする者同士、理解し合うことでつながりを感じ安堵する。が、この「つながり」を「安堵」を喜びとするあまり、傷を癒すこと=繋がりがなくなる恐れを生み出す。
真の癒しを得るには、そのつながりがいかに空虚で悲しいことかを理解する必要がある。それは容易ではないが、真の癒しを得るには取り組むに値する。
では、ワークをはじめよう!
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