変わらない世界と変わる世界

変わらない世界の住人

もしも、なにも変わらない世界に住んでいるとします。

そもそも気分も何も変わらないのだから気分転換なんてものはない。
爪にネイルで色なんかはつかない。
髪も切れない伸びたまま。服などない産まれたときのままだ。

そもそも最初から細胞が分裂して形になる変化がない世界
だから新しく産まれることすらもない…。

そうなると変わらない世界が始まらないので、
（…そもそも始まりもないのだけれど。）
なんでも変わる世界だった場所が分裂して
なにも変わらない世界ができたことにしよう。

何も変わらない世界は、
日も月も昇ったり沈んだりもしない。じっと動かず同じ場所にある。
植物は育たず今あるままで枯れないし成長もしない。
人も老いもしないし、病気にもならない。
感情の起伏もないし、楽しい辛いの喜怒哀楽もなにもない。
まったく変わらない毎日だから日々の出来事がない。

生まれ死にゆく、成長し衰えるがない世界。

変わらない世界にいる私は何なのだろうか？

息をしているのだろうかそれともしていないのだろうか？

それは死んでいるのか生きているのか。
もはや私は私なのか、わからない。

変わる世界の住人

私たちは何でも変わる世界に住んでいる。

朝日が昇り日付が変わり、朝起きて、だるいと感じたり気分良く起きれたりする。テレビやSNSで流れる日々のニュースや出来事。
さまざまな環境で関わる人との関係で気分が浮き沈んだりもする。
あの時はこう思ってたけど今はこう思っている考えてるとか、
激しく浮き沈みせずに変わらないように平常を保とうと気分転換したりリラックスしたり、なんだかんだ平凡でつまらないけれど変化に富んだ？毎日を過ごしている。

【外見の変化】

ネイル・メイク・ヘアスタイル・洋服・整形・老化 etc.

【内面の変化】

体内の臓器や細胞・病気・思考・老化・好き嫌い etc.

【環境の変化】

日が昇る沈む・月が上る沈む・明るい暗い・植物の成長 etc.

【その他】
会話・三大欲求・運動・呼吸・寒い・暑い etc.

何も変わらない世界を想像した後に、このすべてがそれぞれのペースで徐々に変化していくことってなんて素晴らしいことなのだろうと思うのは私だけか…？
そして毎日のちいさな変化に実はすごく忙しいけど適応してる私たちはすごい。

私たちは日々変わっていく世界に住んでいるから、
そんな変化はとても小さなことで平凡でつまらないとすら感じて過ごしている。

変わる変わっていくということだけが、
唯一の変わらないことなんじゃないか。

もしもあなたが二人いて、一人は何も変わらない世界に住んでいるとしたら
何でも変わる世界に住んでいるもう一人のあなたは何を思うかな。