始まりよければまずはよし #16

いつもより少しだけ早く起きてゆっくりと過ごす朝。窓をあけて胸いっぱいに深呼吸をする。空気の温度と匂いで季節を感じる。寝ている間に受信した通知をみて好きな人や友達、家族に返事をする。顔の見えないおはよう。ぐーっと音のなるお腹。昨日から楽しみにしていた少し贅沢な朝食。好きなものだけを詰め合わせたワンプレート。大きく伸びをしてストレッチ。集中して取り組めた勉強や仕事。あっっというまに読み進めてしまう好きな小説。午前中に車を走らせ向かうと珍しく青信号が続く。特に朝の時間帯に起こるとハッピーなことは人の数だけたくさんある。誰にでもあるようなハッピーを思いつくままに並べてみた。

いくつかある私の好きな言葉や座右の銘の一つがみやぞんさんの「自分の機嫌は自分でとる」だ。この言葉を聞いた時は目からウロコだった。昔は短気で不機嫌率70%くらいの私だったが自覚はあるため、とにかくそんな自分に疲弊する毎日。ひどく悩み始めた時にこの言葉に出会った。気づけば誰かのせいにしていたことを自分に出来ることは何だったかを振り返り、こうしてくれるだろうという勝手な想像はなるべくやめた。まだまだ私は未熟だけれど、自分に出来ることを考えることは成長につながり、誰かに何かをしてもらうことで得ていた幸福感を自分で作り出すコツを掴み、こうすればいいのかもしれないと自分で行動を起こして人と接するようになった。

自分の機嫌をとることが習慣となってくると毎日が変わる。自分の機嫌をとるいうことはつまり自分の心の余裕を得ることだ。心の余裕がある人は明らかに違う。自信に満ち溢れいい運が常に漂っていて、それを決してひけらかすことはなくおすそ分けをしてくれる。心に余裕がない人は常に人から奪って自分を満たそうとする。奪い続けると必ず行き止まりの底に辿り着いてしまうというのに。

私はハッピーを感じるための習慣を欠かさない。朝起きてすぐにカーテンを開け歯を磨きコーヒーを淹れる。なるべく色々な情報を入れる前に新聞のコラムの書き写しをする。それが終われば読書、流行りや好きな音楽を耳コピしたり、歌詞を書き写して研究する。朝一番に食べるのは絶対に好きなもの。起きてすぐに仕事をせず、心の琴線に触れる物事をとにかく意識する。そしてもっと言うならば始まりと終わりは繋がっているため、就寝前に必ずキッチンの掃除をする。朝起きて洗い物が溜まっている、シンクやコンロ周りが汚れているとテンションが下がる。

一日の始まりを私たちはなんとなくおざなりにしている。家を出るギリギリまで布団にいる、なんとなく気乗りがしないまま毎日を過ごしていないだろうか。終わりよければすべてよしだが、始まりよければまずはよし。早起きしなくてもいい。朝からわざわざコーヒーを淹れなくてもいい。仕事をしたっていい。始まりを大事にしよう。とにかくまずは一日の始まりに自分の機嫌をとるための活動を一つでも増やしてみると、気がつけば口角は少しだけ上がっているかもしれない。


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