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コラム by 西山瞳

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記事一覧

Spotifyについて

Spotifyのルール改正(改悪)について沢山ニュースが流れていますが、私の契約している配信ディストリビューターからも、通知がきました。 元々、昨年秋頃にはこの話はあって、仕事で関わる人は結構知っていた内容ですが、この度、正式に発表になったようです。 Spotifyで私のアルバムを楽しんで下さっている方も多いと思いますが、残念ながらSpotifyで聴いて頂いても、大半の曲が私のところまで印税も再生回数データも届かなくなります。 ですので、Spotifyがこのままの条件でした

偏愛・『エクスペンダブルズ』シリーズ

お正月三が日は、ゆっくりお休みしました。 能登半島地震で被災された方、避難されている方のご苦労や、そのご家族のご心労を思うと、本当に心が痛いです。心からお見舞い申し上げます。募金は微力ながらさせてもらいましたが、早く支援の手が隅々に届くことを祈っています。 さて、 映画=ゴジラ 映画=スタローン の私が、今年一番楽しみにしている『エクスペンダブルズ』最新作が、ついに公開になりました。 年末に『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を観に行った時に、ムビチケを買いました。 店員「絵

今年聴いたもの2023年

毎年恒例、今年聴いたものです。 ベストと書いてもいいのですが、順位をつけることが難しいので、よく聴いて好きだったものを挙げていきます。 過去年のものは、下部に貼っておきますね。 人間椅子『色即是空』 作品の完成度、メッセージ、時代に向き合った精神、全てにおいて、今年一番心が熱くなりました。いろんなところで書きましたので、Mikiki https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/35305 など、ぜひご覧下さい。 BRIAN BLADE & T

『Dot』プロダクションノート

ピアノトリオ+3の作品『Dot』が、11月22日に発売となりました。 沢山の方に聴いて頂ければ幸いです。 ライナーノートを付けていませんので、取材用に用意したプロダクションノートに加筆して、掲載いたします。 ※記事下部に、アルバム販売リンク、配信サービスへのリンクがあります プロジェクトを始めるにあたっての背景 ・2021年アルバム『Calling』の制作を終えて、活動のある種の区切りがついたと実感した。 ・ここ10年ほど、機能和声やピアノという楽器自体にもどこか息苦

新譜『Dot』が手元に届きました/制作の経緯

9月末にCDは届いていたのですが、ツアーでしばらく家を空けていたので、昨日、オンラインストアでご予約頂いていた分をまとめて発送しました。 今回のアルバムは、構想は2021年の『Calling』が完成した2021年7月ぐらいには始まっていたので、maiko氏、孝紀氏、橋爪氏にはその頃から「こういうことしたくて、その時はお願いしたい」と伝えていました。まだスコアも何も書いていないうちに。 そこから、まずはトリオの音をどうするか脳内でイメージを重ね、西嶋&則武トリオで同年12月

書籍『女性ジャズミュージシャンの社会学』を読んで

「5月のいろいろ(2023年)」に書きましたが、追記していくとかなり長くなってきたので、別記事でポストします。 こちらの書籍です。 『女性ジャズミュージシャンの社会学』 まずは、「5月のいろいろ(2023年)」に書いたものです。 ディスクユニオンで物色していた時に、たまたま見つけた本。 当事者として読んでおこうと思い、買いました。 フランスのジャズ界での社会学調査。 ただし、調査して書いた著者がジャズシンガーなので、第一部のジャズシンガーをめぐる状況の項目は主観的な目

新しいプロジェクト

6歳からピアノを弾いているので、37年ぐらい弾いていることになるのですが、我ながら、37年よくも飽きずに続けているものだなと思います。 しかし、ピアノのみに集中しているわけではなくて、「音楽という行為」に飽きていないだけで、だからフルートやヴァイオリンなど違う楽器の考え方や奏法も知りたいし、特に何するわけでなくスコアを読むことも好きだし、音楽書も読むし、メタルも聴くしライブも行くし、人間が音楽を創り出すこと自体に興味があるみたいです。 ピアノは、たまたま一番最初に始めた楽器

ヴァイオリンはじめました

今年11月14日から、ヴァイオリンを練習し始めました。 「フルートやってたんじゃないの?」と言われますが、フルートも引き続き毎日練習しています。追加でヴァイオリンです。 ということで、毎日練習するものが多くて、忙しいです。 ヴァイオリン購入を検討し始めたのは、8月ぐらい。 普段共演しているヴァイオリニストmaikoさんと牧山純子さんに、ヴァイオリンを始めるにあたって、エレクトリック・ヴァイオリン 、サイレント・ヴァイオリンってどうなのかと聞いていたんですよ。 ヴァイオリン

フルートをはじめて1年

ご存知の方も多いですが、この一年、フルートを練習しています。 これは理由がありまして、主に、 ・ピアノトリオに木管を入れたサウンドをやってみたいと思った。サックスとクラリネットは長い期間演奏しており、多少勝手がわかるけれど、フルートだけやったことがない。楽器に対する理解が足りない。 ・昨年9月に初共演したフルーティスト酒井麻生代さんの音がとても太く美しくて、楽器の良さを実感した。 ・昨年11月にピアニスト堀秀彰さんと2台ピアノのライブをした時、リハ後に鞄からフルートを

「助けなあかん」が追加された

昨日、仕事の帰りの電車で、露出系痴漢に遭遇しました。 ある線の急行に乗って、そんなに混んでいなかったのですが、車両端の3人がけ席の真ん中に男性が一人座っており、両端は空いていたのでその片方に座りました。 そうすると、端は空いているのに、真ん中の男性が不自然にめっちゃ密着してくるので、次の停車駅になったら、車両を変えようと思ってたんです。 「次は○○○○~」と到着前のアナウンスがあったところで、その男性はおもむろに立って、降りるんだろうなとホッとしたのですが、私の方にお尻

『RRR』観てきました

※特にネタバレなし ※役に立つことも何もなし ※語彙喪失 10月21日、待ちに待った、SSラージャマウリ監督の『RRR』を観てきました。 『バーフバリ』は、2作目は確か7回ぐらい観に行ったんじゃなかったかしら。 『バーフバリ』のロングヒットのおかげで、インド映画はまずかかることのない自宅最寄りのシネコンで『RRR』が初日からかかるということで、喜び勇んで最初の回に行ってきましたよ。 『バーフバリ』の時は、そんなに上映館が多くなくて、我らのニューデリーこと新宿ピカデリー

メタルもたぶん伏流水

タワーレコードのキュレーションサイト〈Mikiki〉で連載を持つようになって、4年ほど経ちます。 毎月のトピックは、こちらから提案することも編集さんに提案してもらうことも両方あるのですが、「メタルを経由してプロのジャズ・ミュージシャンになった方へのインタビュー」を昨年から続けています。これは私の提案で始めました。 私はいつも、そしていまだに、 「メタルを聴いていたように見えない」と言われるのですが、人を見た目で判断するなと言いたい。ガチメタラーだよ!しかも面倒臭めの。 結

〈持っている〉ポップ・ミュージック

10月12日は私が参加しているThe Tree Of Lifeの3作目『New Hope』の発売日でした。 同日に、米津玄師の「KICK BACK」、Official髭男dismの「Subtitle」も公開になったのですが、いやー、素晴らしい。 この2曲が同日にリリースされるJ-POPシーン、どれだけクリエイティブで高まっているのかと、その充実ぶりに驚愕します。 最近のJ-POPは、音楽の教養、言い方はあれですが偏差値が非常に上がっているという感じで、気合だけではできない

サブスクの話

「ギターソロ、スキップ聴取問題」と同じく、度々SNSで話題になる「サブスク問題」。 ああ、また話題になっているのかと見ていますが、サブスク問題は「サブスク是か否か」ではなくて、「サブスクでアーティストに還元される金額が小さすぎる問題」の一点なのだと思っています。 今回の発端となった川本真琴さんも、二発目のツイートにちゃんと書いていらっしゃいます。 ということで、生々しくない範囲で、現状置いておきます。 2020年にフィジカルのリリースで、2021年9月にサブスク配信開