Spotifyについて

Spotifyのルール改正(改悪)について沢山ニュースが流れていますが、私の契約している配信ディストリビューターからも、通知がきました。



元々、昨年秋頃にはこの話はあって、仕事で関わる人は結構知っていた内容ですが、この度、正式に発表になったようです。
Spotifyで私のアルバムを楽しんで下さっている方も多いと思いますが、残念ながらSpotifyで聴いて頂いても、大半の曲が私のところまで印税も再生回数データも届かなくなります。
ですので、Spotifyがこのままの条件でしたら、順次引き上げていこうと検討してます。

配信契約の途中で「年間1000再生以下の楽曲は支払いをしない」と変更されたので、ディストリビューターに、Spotifyだけ引き上げたい旨の問い合わせを出しましたが、ディストリビューターの方では「異議や撤廃についての対応は承ることができない」とのこと。また、数ある配信サービスの中でSpotifyのみを引き上げることが不可能なので、契約期間の切れるタイミングで、Spotifyなしで契約し直すことにしようと思います。

昼間に確認したら、11-1月のリクエスト数が、
AppleMusic  18929
Spotify  2614
Amazon  4644
だったので、止めてもいい範囲かな、という感じです。
私の周りは圧倒的にApple Musicユーザーが多いですし、納得の数字ではあります。私もApple Musicを利用しています。

プラットフォームが利用者からお金を徴収して楽曲を使用しているのに、アーティストに還元されないって、応援する人の気持ちも踏みにじる行為です。それに加え、還元に満たなかったもの(1000再生以下)は再生数も出さないと書いてあるんですね。契約しているのに、数字が出せなかったら無いものとされるような扱いです。印税と著作権使用料は勿論別なのですが、JASRACには再生数のお知らせがいくのでしょうか、アーティストには知らされないのに?

まあ、不公平を是正しようともしないシステムは、利用しないに限るので、おかしいよと言うだけ言って、さっさと見切りつけて離れた方がいいと思いました。この改悪のままで今後特に動きがないのであれば、秋に『Calling』の配信契約が切れるタイミングがあり、そこから順に撤退していこうと考えています。

元々は、ノイズやAIによる不正操作の対策とのことですが、多くのインディーズのアーティストを切り捨てる対応になっており、「じゃあ再生数を増やすように努力したらいいじゃない」というような問題ではないです。アーティストは、登録料を支払ってディストリビューションしてもらったのに、使った分のお金は払わないよと突然言われるわけですからね。
年間1000回ということは、月平均84回再生です。そんなのクリアできるだろう、決められたルールの中で頑張ればいいじゃない、と思われるかもしれませんが、最初から不公平に設計されているシステムの中で頑張って自分は勝ち残れても、不公平なシステムを強化することにしかならないのでは、と思います。

「配信、サブスクは、どんなインディーズ・アーティストにも開かれている」と言われてきましたが、それは本当にそうだろうか?という事例です。

正直なところ、自分の楽曲でも1000再生以上あり、支払いを受け取れるものはありますよ。
しかし、下位から収奪された売上を分配されることになるので、そこは感覚麻痺したくないと思います。そのようなサバイバルゲームには乗るべきではないと思うので、ゲームから降りるのがいいと思いました。
Spotifyが作ったシステムを利用されて生成AIなどでハックされている状態で、それをシステム構築側ではなくプラットフォーム利用側のアーティストに転嫁するのは、全くよろしくないことだと思います。
ですので、このままの条件でしたら、私は契約期間が切れるものから順次引き上げを検討します。


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