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思想や宗教に関すること

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思想や宗教に関することについて、考えをまとめるために書いてるノート。
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#内田樹

宗教について#2

 どこかで誰かを失いつつ生きる私たち。  ポーランドでの生活は、いろいろと制限が増して窮屈に感じることも多いけど、その分様々な事を考えるきっかけをくれるし、自分を省みていられる。最近はずっと部屋の中で本を読んだり、紙と鉛筆だけでドローイングを描いたりして過ごしている。外に出たい衝動に駆られると、キッチンの高いところにある窓から見える、淡い青色の空を見つめて、心を沈める。そうしている時にいつもぼんやり思い出すのは、谷川俊太郎の「空の青さを見つめていると」という詩。      

「強い現実」と「弱い現実」

 今回は内田樹の「そのうちなんとかなるだろう」を読んだ、その主観的感想と大事だなと思ったところの引用。この本は、内田さんが自分の人生経験を、その時代の周りの状況や、その時の自分の気持ちにまで振り返って書いたもの。人と仲良くなる秘訣や本人の人生観についてもわかりやすく読みやすい文章で書かれている。一冊の文字量はそれほど多くないのだが、不思議なほど充足感がある。  彼の生き方は自分と重なる部分が多かった。もしも、自分の人生を振り返って満足できた人たちを集めて、そう思うに至るまで