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2023年秋の日記(10月23~28日)

■10月23日(月)
いつのまにか、金木犀は香らなくなっている。今年の私の「金木犀の香り初感知」は、10月10日だった。その後10日くらいは強く感じていたけれど、もうすっかり秋。

夕飯をつくるのが億劫で、なか卯のテイクアウト。子どもが「カレーうどん」を頼むという。辛いかもしれないが、食べたいというものをオーダーしよう。もし食べられなかったときのために、から揚げ弁当も注文。

カレーうどん、意外にも子どもは半分食べた。半分食べたところで、「辛くて、もうだめだ」とから揚げに移行。
カレーうどんは、山椒っぽい辛さ。美味しい。美味しいけど、これ、よく、子ども食べられたなあ、と、子どもの成長(なのか?)を感じる。

ドラマ『いちばん好きな花』第3話。いいドラマ。とても好き。
これまでは録画を見ていたが、初めてリアタイする。ドラマはドラマだけをじっくり見たいので、リアタイでも録画でも配信でも、私は同じだと気づく。

■10月24日(火)
『リテイク・シックスティーン』(豊島ミホ)を読む。高校時代の懐かしい楽しさやいらいらしたことなどなどを、思い出す。

■10月25日(水)
テレビドラマ『きのう何食べた?』のSeason2もすごくよくて、本屋さんで『きのう何食べた?(22)』の特装版を買う。
ジルベールと小日向さんの結婚式が、ものすごくよかった。一緒についてきた小冊子も楽しく拝読。気持ちのいい秋の日に、いいものが読め、幸せ。

セカオワの曲名が出てこない。「あの、ほら、自分史上最高で、ピークについたよ、っていうようなタイトル」と夫に説明する。正解は『最高到達点』。だいたい合ってる。

■10月26日(木)
インフルエンザの予防接種を受ける。さまざまな病院にあたったけれど予約取れず。ネット上をめぐりにめぐったところ、予約なしで受けられる病院(初めての訪問)を発見。
予約なしでインフルの予防接種?と小さくない不安を抱えつつ、ほかで打てないのでクリニックに行くことを決意した。

ドアを開けると、私より先に2名が待っている。ほっ、よかった。他の人もいるね、とかなり安心する。2番目で待っていた男性も、インフルの予防接種とのこと。不安が消える。
少し待つと、前の男性が注射を終えた模様で、何か説明されている。男性、意識もしっかりしている。よし、この病院、きっと大丈夫だ。

名前を呼ばれて注射する部屋に入ると、その部屋の蛍光灯がちかちかしていた。しかも、ちょっと暗め。消滅していた不安がぶわーっと膨らむ。
注射を打ってくれる看護師さんは40歳くらいの女性で、口調も穏やか。なんだか経験豊富な予感。少し不安が小さくなる。
がしかし、注射がとても痛い。しかも刺した後からちくちくしてきて、「いつもと違うんだけど」という思いとともに、不安感が膨らみに膨らむ。だ、大丈夫なんだろうか。
でも、もう打っちゃったし、「やっぱ、ワクチン出してください」というわけにもいかないので、そのままとぼとぼと待合室に戻る。

会計は3500円。インフルの予防接種のお値段としては、良心的な方だ。病院によって4000円とか4300円とかのところがある。もちろん3500円のところもある。
せっかくの良心的なお値段なのに、それすらも、安かろう悪かろうなのではないのかという思いにさいなまれ、不安感がさらに膨張。

帰り道、私は何を注射されたのだろう、と思う。
「このワクチンを注射しますからね」と薬の瓶とかラベルとかを見せられたわけではない。私が口頭で「インフルエンザの予防接種をお願いします」と言っただけだ。
まだちくちくじんじんする痛みは、例年と違う(ような気がする)。まあ、例年のインフル注射の跡のことなんて覚えていないんだけど、それでも例年と違う(ような気がする)。もしかして、なにか危険なものを接種されてしまったのかもしれないという懸念に、頭の中の50パーセントくらいを占領される。残り50パーセントでは、「いやいや、ちゃんとインフルのワクチンに決まってるじゃん」とは思っている。

今日、夫は出張だ。夜、帰ってこない。子どもとネコと私だけなのに、夜中になったら私は謎の液体にやられてしまうかもしれない……という静かな恐怖を抱えながら、じんじんする腕の痛みとともに眠った。
翌朝、とても元気に起床。腕の痛みもかなり減っていた。

■10月27日(金)
『思い出トランプ』(向田邦子)を読む。読者をなんともいえない絶妙な具合の感覚にさせる書き方が、どうしたらできるのか。解き明かしたいけど、わからない。

Netflixで『運命の子どもたち』のシーズン1の1話目を見る。インドの全寮制の学校のドキュメンタリー。この先の彼女たちのことが気になる。

■10月28日(土)
おにぎりを卵で焼く、ですって! これは、いい! しらいのりこさんのおすすめするものを、私はとても信頼している。

子どもを、学童にお迎えに行ってそのまま習いごとに送ることがあり、その時にはいつもおにぎりを1つ作っていく。習いごとまでの道中、自転車の後ろでこどもがそれを食べるのだけど、時々崩れて「あああ、ちょっと助けて」とか言われることがあり……もちろん、助けられず、子どもは口まわりと手が米まみれ。卵でコーティングしたら、自転車後部座席でのおにぎり、サイコーだと思う。普通においしそうだ。


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長谷川仁美/文筆家、ライター
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