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DRIES VAN NOTEN WOMENS W/21-22への考察、ダンサーの力を借りて

わたしの所属する会社のウィーメンズ新作コレクションが、先日オフィシャルにローンチされた。
秋冬21-22。以前、プラダのコレクションの考察をした際にも触れたのだけど、ハイファッション業界は、パンデミックで、これまで普通に行ってきたランウェイショーというプラットフォームを失った。
各メゾンが、代替え策を模索してきたこの一年。

わたしの住むアントワープは、ファッションで有名な街である。人口約50万人、わたしの地元の隣町の静岡市とだいたい同じくらい。
決して大きくないこの街には、ファッション以外でもたくさんのクリエイティブな人々の拠点となっている。

今回、新作コレクションを発表するにあたって、ギリギリで声をかけたのがダンサーたち。
モデルの代わりにダンサーに着用してもらって、彼らに踊ってもらい、映像に収める。
企画の一週間前に声をかけたダンサーたちは、最終的にモデルも含めて47人にのぼり、その中には、コンテンポラリーダンス界で超有名な、ローザス主宰の振付師アンヌテレサデケースマイケルや、フランダースバレエダイレクター兼ダンスカンパニーのイーストマン主宰であり、ビヨンセのミュージックビデオを手掛ける振付師シディラルビシェルカウイの姿もあった。
普段なら、公演で世界中を飛び回っていて多忙な彼らも、このパンデミックでいくつもの公演中止を余儀なくされたために、ベルギーにとどまっていた。
撮影のために借りた劇場も、約一年間、大きな公演が開催されることなく静まりかえっていた。
そこに集結した豪華な顔ぶれ。公演の機会を失ったダンサーたちは、久々の劇場とパフォーマンスに、身体からエネルギーが満ち溢れていた。

久しぶりに、ライブで生命力のある空気感を感じた。抑圧されていた欲望がぱっと解き放たれた感じ。確実にその場にいた全員がハッピーだった。

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そうそう、これ。
忘れていたこの感じ。
恋しかった、このエネルギーの渦。

というわけで、
わたしはこのコレクションでまたひとつ、
棚ぼた的にダンサーたちに着てもらうドレスを作るという夢が叶い、同時に長い間失っていた、ライブで感じる強いエネルギーをチャージすることができた。

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