青列車への考察、最強のクリエイター集団 シャネルとピカソとジャンコクトー
歴史上最も豪華なクリエイター陣で構成されたバレエがある。(注:超個人的見解です)
Le train blue / 青列車 1924年
作曲 ダウリス ミヨー(作曲家)
台本 ジャン コクトー(詩人、映画監督など)
衣装 ココ シャネル(ファッションデザイナー)
舞台原画/カーテン パブロ ピカソ(画家)
パリ・オペラ座にて。
ロシア出身の舞踏家/芸術プロデューサーのセルゲイ ディアギレフ主宰のバレエリュスによって初演された青列車。
最強の才能が集結したこのバレエの演目。
バレエがどれだけ当時のアーティストたちのインスピレーション源になっていたのかを物語る。
前作”Parade” パラードで美術担当をしたピカソは、のちに最初の妻、バレエリュスのダンサーのオルガ コクローヴァと結婚する。
ピカソの数ある絵画でも、オルガやバレエに関するものがたくさん残されている。
*バレエリュスのオルガ
青列車の作品の序幕に使われたカーテンはピカソによるペインティング。10.4m x 11.7m というピカソのアート最大の大きさを誇る。
ココシャネルは、バレエリュスの作品の作曲をしていた作曲家ストラヴィンスキーの援助をしたり、のちに愛人関係になったりするうちに、バレエの魅力に取り憑かれていく。
この青列車の衣装は、ストライプの水着とかテニスやゴルフのスポーツウェアを取り入れて、当時のバレエからすると超モダンなコンセプトに挑戦している。当時のカラー写真が残っていなくて残念。
ジャンコクトーは、誰もが知っているところでいうと、ディズニーでもリメイクされた“美女と野獣”のオリジナルをうんだ映画監督だ。
これらの才能が一堂に会して作られた作品は、パリの人々に好評を博した。
バレエリュスは、他にも数々の著名人とのコラボレーションによって、多くの名作を世に残している。
<ダンサー>
アンナ パブロワ
イダ ルビンシュタイン
<作曲家>
クロード ドビュッシー
モーリス ラヴェル
イーゴリ ストラヴィンスキー
<画家/装飾家>
パブロ ピカソ
ジョアン ミロ
ジョルジョ デ キリコ
ココ シャネル
上記はわたしが知っているアーティストをあげただけで、ごく一部のクリエイターたちにすぎない。
プロジェクトことやろうぜ!って言って、このメンバーが集まるんだから、当時のパリのバレエ界は本当にただただすごい。
そして語彙が追いつかなくてダサい表現しか出来ない自分がただただ悔やまれる。
もし一つだけ超能力が使えるんだとしたら、わたしは絶対にタイムトラベル出来る力を手に入れて、実際にこの時代のパワフルさと、カラフルさと、新しい“モダニズム”をこの目で見てみたい、と強く思った。
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