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身近に感じるうなぎ専門店を目指して

こんにちは。

社会人3年目。普段はECサイトのLP制作と、SNS運用設計を担当しています。

今、三重県四日市市のうなぎ屋「うな勢」さんの魅力を"第三者視点"でnoteで発信するプロジェクトを行っています。
先日、「情熱大陸」で放送されたうなぎ職人の緒方さんの話を交え、うな勢でうなぎを焼いている市橋さんにお話を伺いました。

▼情熱大陸を見た後のまとめはこちらの記事から。


天然うなぎが「正しい」とは限らない

市橋さんも、情熱大陸をご覧になっていて率直な意見を下さいました。
「あの放送では天然うなぎが正しい、みたいな感じで視聴者に受け取られてしまうのでは?」と疑問視されていました。

上記に挙げた記事でもご紹介したように、水産庁の資料では天然うなぎの資源がなくなっていることが発表されています。天然うなぎの漁獲量が減少している一方、需要と供給のバランスを図るためには養殖のうなぎを流通させていくことが、うなぎ業界の使命として課され、業界の方々は並々ならぬ努力でうなぎの養殖の技術を発展させてきました。

そして、企業でも天然うなぎを守るため養殖うなぎとバランスよく活用すると宣言しています。例えばイオンは2018年にニュースリリースを発表しています。

【イオン ウナギ取り扱い方針】
・主に「ニホンウナギ」と「インドネシアウナギ」の2種を販売します。
・2023年までに100%トレースできるウナギの販売を目指します。
・「インドネシアウナギ」の持続可能性を担保するため「インドネシアウナギ保全プロジェクト」を推進します。
・ウナギ以外の原材料を使用した「蒲焼」の商品開発を進めます。
- イオン ニュースリリース(2018年6/18)

しかし、情熱大陸の放送では「天然うなぎだから美味しい」と思われても仕方のない表現がありましたが、市橋さんは天然うなぎだからいい、養殖はダメだとは限らない、と仰っていました。


ブランドうなぎの存在

天然うなぎを守るため、養殖うなぎの技術が発展してきた証の1つに、「ブランドうなぎ」があります。「共水うなぎ」と「坂東太郎」です。筆者の私は食べたことがないので、2017年の「日刊ゲンダイ」の記事をご覧下さい。


ほんものの技術・名店とは

市橋さんの思う、「ほんもの」とは何か。

うなぎと言っても、うなぎは天然の資源であり、一概にこういううなぎが美味しくて、これがまずいとは言えません。またうなぎの焼き方・焼く技術に関しても、地域によって様々で、例えば「情熱大陸」に出演されていた緒方さんの焼き方は九州独自の「こなし」という技術です。

現在うなぎ専門店でうなぎを提供している職人さんたちは、先人たちから技術を受け継ぎつつ、天然うなぎは天然うなぎの美味しさ、養殖うなぎは養殖うなぎの美味しさを研究しています。

市橋さんは、一尾一尾異なるうなぎの状態に合わせて焼き上げるのが「一流」のお店であり、うなぎを焼く技術(特徴)と、産地や季節などうなぎの特性にマッチしたタレが実現出来ているのが名店だという考えのもと、日々うな勢で追求されています。


気軽に非日常を楽しめるうなぎ屋・うな勢として

「うな勢」だからできることとは何か。それは「うなぎ専門店としてできることをやり続けること」と市橋さんは仰います。

もともとは庶民の食べ物だったうなぎがいつしか高級路線になってしまったうなぎ。うなぎ専門店ができることは、お客様に気軽にきてもらえるようにすることで、うなぎを身近に感じてもらえるようにすること。決して「うなぎは絶滅危惧種だから食べない」という思考になって欲しくない。
- 市橋さんのことば

「名店」(※前述した一尾一尾異なるうなぎの状態に合わせて焼く技術(特徴)と鰻の特性(産地や季節など)にマッチしたタレが実現出来ているお店)としてできることを目指すだけでなく、「気軽に非日常を楽しめるうなぎ屋」を目指して営業をしています。

具体的には、日々の営業では食べて頂いたお客さんにお渡しするレシートに割引特典をつける「レシート割引」、定期的にうな勢に来てもらえるような施策「定型販促」を行っています。

さらにイベントで小さい子ども向けにうなぎの放流を体験する機会を設けたり、店を出て新たな場所でうなぎを販売することも視野に入れているそうです。

うなぎ嫌いな人は「スーパーとか安いうなぎを食べたから」という人もいる。うな勢のようなうなぎ専門店に来ることで、うなぎを美味しく感じてもらいたい。
- 市橋さんのことば


筆者が市橋さんの思いを聞いて思ったこと

うなぎの蒲焼きは価格が高くて気軽に食べられるものという意識がないのですが、幼い頃にうなぎの稚魚と触れ合ったり、お弁当感覚でうなぎを食べられたら、きっと「今日のランチはパスタじゃなくて、うなぎにしよう」と気軽に言えるだろうと思います。いつしかそういう生活になっていたらいいな。

そういえば。筆者の私は市橋さんからお伺いして初めて知ったのですが、うなぎって土用の丑の日が旬ではありません。秋頃が旬と言われています。

四日市の方はぜひうな勢にお越しください。
そして遠方の方は、ご自身のお住まいの地域の近くにあるうなぎ専門店に訪れてみて下さい。

▼うな勢の公式サイトはこちら。

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▼過去の記事はnoteマガジンにまとめています。


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