見出し画像

うなぎ業界の今と、私たちにできること

こんにちは。

社会人3年目。普段ECサイトのLPを制作しています。副業というかたちで、三重県四日市市にある「うな勢」さんの魅力を”第三者視点”でnoteで発信しています。

先日7/25(日)に放送された「情熱大陸」の緒方さんの特集をきっかけに、うなぎをめぐる状況と私たちにできることを考えてみました。
毎日放送のアーカイブ記事は下記リンクに掲載されています。


うなぎをめぐる状況

うなぎは日本の伝統文化だとは思っていない。
今のうなぎはまずい。
今こそ立ち上がらないと。
- 「情熱大陸」より、緒方さんのことば

うなぎをめぐる状況はどうなっているのか、水産庁の資料を拝見しました。

2021年7月に発表されたスライドから印象的な箇所を抜粋します。

・ニホンウナギに関する生殖は、未だ不明な部分が多い。
・親ウナギやシラスウナギ(ウナギの稚魚)の捕獲量が減少しており、その改善のため「ウナギ緊急対策」を国で行っている。
・シラスウナギは年ごとに捕獲量に変動があるため、不足分は輸入に頼っている。
・ニホンウナギは絶滅危惧種の一種に指定されている。

天然のうなぎは、生態が未解明なことが多いこと、そして地球環境の変化により捕獲量が減っています。

一方、日本のうなぎの消費量はどれくらいでしょうか。

2020年の消費傾向について、総務省の家計調査の結果から考察している記事によれば、

年齢階層別では一部イレギュラーが生じているが、高年齢階層ほど高うなぎ率の結果が出ている。50代以降は1世帯あたり1回以上はうなぎのかば焼きを購入し、該当属性の世帯平均購入金額もうなぎ上りとなっていく。
→「若者のうなぎ離れ」とでも呼びたくなるような結果であり、見方を変えればうなぎを積極的に購入している、こだわっているのは高齢者。

単身世帯という切り口で見ると、

購入単価を考えれば若年層(34歳以下)ではほとんど買われておらず、中年層(35~59歳)でも数世帯に一件あるか否か。他方高齢層(60歳以上)では多くの世帯で購入していることが予想できる結果が出ている。

あくまで一部の消費状況について見ただけですので、全ての日本人のうなぎの消費傾向が見えたわけではありません。傾向ではあるものの、シニア層にうなぎが受け入れられやすい傾向にあるのは言えそうです。

天然よりも養殖の方がコスパがよく、脂のりもいいです。一方緒方さんの言葉を借りれば、「天然うなぎはさっぱりしていて、脂が少ない」のが特徴です。

養殖のうなぎは、稚魚のときから魚のえさをまぜたオイル(フィードオイル)を食べさせ、早く太らせることが一般的な育て方だそうです。(情熱大陸より)

質を追求すれば値段は高くなり、価格を安くすれば採算が合いません。緒方さんは養殖業者の方と共に「美味しい」うなぎを研究している最中ですが、業者の方の言葉が、現代の消費者の思考をズバッと言い当てた言葉だと筆者の私は感じました。

うなぎ養殖業者の方
「今の人は、脂ののったノルウェー産のサバを好む。うなぎだって同じ。天然とかそんなの関係ない。それでも伝統にすがって死にますか?養殖を受け入れますか?」
緒方さん
「それは極論見解だけど…」
業者の方
「そういう時代なんです」

これを聞いた皆さんは、どう思いますか。

価格は高いが天然のうなぎを食べるか。
価格が手頃な養殖のうなぎを食べるか。

外国産のうなぎ、養殖のうなぎの方が美味しいし安いです。

ですが、職人や漁師さんも皆この現実を受け入れているのかと言えばそうではなく、それでも緒方さんのように天然のうなぎににこだわる人もいるのです。


スーパーで買ったうなぎを食べてみた

スーパーでうなぎを買って食べてみました。
うーん、うな勢さんのうなぎを頂いたからか、どうも身の引き締まりがなく、脂を食べているような感覚でした。

※漬物のきゅうりは筆者の手作りです。

画像1

Yahooニュースにうなぎのレシピについての記事がありました。

この記事を読んでいて残念だ、と思ったのは、スーパーで買ってきたうなぎ前提で書かれていたことでした。それだけ、スーパーの安いうなぎを土用の丑の日に求めるニーズがあることを示しているのだと思います。


昔の人が味わったうなぎを後世に受け継ぐのは私たちだ

昔の人が味わっていたうなぎは、どんな味だったのでしょうか。それを未来の世代へ受け継いでいけるのは、今を生きる私たちしかいません。
伝統的なうなぎの味を知ることができるのも、外国産の養殖のうなぎを知ることができるのも、今しかないと私は思います。

少し価格が高くても、職人が「本当に美味しい」と言える美味しいうなぎを食べたいと筆者の私は改めて思ったのです。

美味しいうなぎを伝える立場の今、こうして少しでも皆さんにうな勢さんと一緒に「うなぎの味」を伝えていきたいと思っています。

そしてこの放送を見てのうな勢オーナーとお話ができましたので、近日内容を公開する予定です。

-----

ここまでご覧頂き、ありがとうございました。


▼うな勢ではスタッフさんによるブログを配信されています。合わせてご覧ください。LINE友だち追加で限定クーポン配信中です。

note SNSバナー_800x144

▼私たちが配信しているマガジンはこちらから一覧をご覧いただけます。

筆者のTwitterアカウントにはこちらから。

画像2


この記事が参加している募集

おいしいお店

読んで下さった皆様の背中を押せるようなコンテンツを発信し続けます。ありがとうございます。