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服・着物・布製品に第2の人生を・・・


「服や布製品を買う時は、その後の活かし方も考えてから買っているのよ。」

と話す、あささん。


 あささんは、小学生の頃は妹さんをおんぶし学校に通い、農家で野菜運びの手伝いや山で杉枝を集めて家計の手助けをしていたという時代を生きてきました。結婚してからは旦那さんの転勤で千葉や東京を転々と暮らすことが多く、これまでに電話交換士、ハウスクリーニング、宅急便の仕事等の幅広い仕事を経験。そして、50歳代になり特養での介護の仕事に初めて就き70歳代まで勤めていました。山あり谷ありの人生。大病も乗り越えてきた、あささんが先日「生きてきて今が1番楽しいと思える。」と朗らかな表情で話をしてくれました。


そして「自分が介護士として働いていた頃は間違ったことをしていたのかもしれないって今頃になって色んな話を聞いて思うんだよね。自分でデイサービスを経営したくて物件も買ったけれども結局できなかったな。」と最近色んな話をしてくれながら作業をしています。


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子供の頃から裁縫を教わり、自分の服も自分で作っていたあささん。

現在も普段、着ている洋服やバッグは自分でリメイクをした物を身に纏っているあささん。その製作に伴う隠されたアイディアに驚かされることが多いのです。

ご本人は「貧乏性だから。」と笑いながら話していますが、あささんの物作りは環境へ配慮する3R『リサイクル(Recycl)・リユース(Reuse )・リデュース(Reduce)』への取り組みにも繋がっているものです。

「服を捨てなくても裾、肩周り、柄などといったパーツ毎にそれぞれを活かして、新たな作品ができるのよ。捨てるところはないくらいよ。」と。新たな不要となった服を真剣な眼差しで手に取り、既に頭の中では構図を浮かばせながら、そう話をしてくれました。


着なくなった。

着れなくなった。

使わなくなった。

一部分の生地が擦れたから。

暖簾、クッションカバーを新しい物に変えたいから。などと


「捨てる。」


という選択肢だけではなく、捨てる前に洋服や布製品が第2の新たな姿に生まれ変わり自分の使いたい物。着たい物へと変化することで、暮らしの中での「楽しみ」や人同士の「喜び」がそこには生まれるのだと私たちメンバーも気付かされています。


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 (暖簾の柄が気に入っており、捨てるのは勿体無いということでバッグに)

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(裏地は着物地)


戦後と比べると今の日本は豊かさのある暮らしだと思います。


しかしながら、その暮らしの中でどこか私たちは忘れていることがあるのかもしれません。

あささんの作品は、モノを大事にすること。モノを活かすこと。知恵や思考の豊かさを私たち若い世代に教えてもくれるのです。


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 (スカートがエコバックに)



製作等についてのお問い合わせはメールにて承ります。          mail            hitokitashavel@gmail.com



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