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ナルト×考察:歴代火影を”シュワルツの価値観グループ”で分類すると…【Ep31】

こんにちは、ひとかどさんです。
先週の“ひとかどタクソノミー by 価値観“はいかがでしたでしょうか?
これまでに紹介した”byキャラ””by性格”と併せると、人付き合いを楽にするヒントが得られるかもしれません。
ちなみに、わたしの外向けの顔は、キャラは「楽しませるもの」性格は「外向直観」価値観は「協調主義」、という感じです。

さて、今週は、わたしの大好きな漫画『NARUTO』を題材にし、シュワルツの価値観分類のイメージを具体的な人物に当てはめてみたいと思います。
題して、「歴代火影はシュワルツの価値観グループのどれに該当するか?」です。

前回のまとめ

心理学者のシュワルツは、以下に挙げる10の“基本的価値観“を提唱しました。

① 自決主義
② 刺激主義
③ 快楽主義
④ 達成主義
⑤ 権力主義
⑥ 安全主義
⑦ 協調主義
⑧ 伝統主義
⑨ 博愛主義
⑩ 普遍主義

さらに、上記の10の“基本的価値観”は、似た者同士で次のような4グループに分かれます。

Ⅰ 自己強化グループ:個人的達成にモチベートされるグループ(④達成主義、⑤権力主義
Ⅱ 自己開放グループ:自己実現や刺激、寛容さといった変化志向の要素にモチベートされるグループ(①自決主義、②刺激主義、③快楽主義
Ⅲ 社会保守グループ:安全や伝統、あるいは協調といった要素にモチベートされるグループ(⑥安全主義、⑦協調主義、⑧伝統主義
Ⅳ 社会変革グループ:博愛や普遍といった社会哲学的なテーマにモチベートされるグループ(⑨博愛主義、⑩普遍主義

図:価値観の4グループ

さて、このように列挙してみると、それぞれの価値観やグループは何となくわかっていただけたでしょうか。
では、よりイメージを深めるために、具体的な人物に当てはめてみましょう。

『NARUTO』に登場する歴代火影を10の“基本的価値観“・4グループに当てはめてみると…

初代火影(千手柱間):Ⅳ 社会変革グループ(⑩普遍主義)

一族間の争いが絶えなかった忍の世界で、初めて“里“という概念を生み出し“木の葉隠れの里”という組織づくりをした「初代火影」は、Ⅳ 社会変革グループに属する「普遍主義(人類共通の財産である環境に気を配り、すべての人と自然の福祉を守ることを大事にするという価値観)」だと考えられます。

二代目火影(千手扉間):Ⅰ 自己強化グループ(④達成主義)

ナルトの得意忍術・影分身の術を含め数々の術を考案し、かつそれを誇っている二代目火影」は、Ⅰ 自己強化グループに属する「達成主義(有能で何かを成し遂げる自分であること、競争的で勝つことや、成長することを大事にするという価値観)」のイメージです。

穢土転生の術はワシが作った(二代目火影・千住扉間)

ナンバー639:襲

(飛雷神の術について)すげェ!!父ちゃんのマネできんのか!二代目の顔岩のオッチャンも!!(ナルト)

四代目がワシのマネをしとるのだ
それにそこは二代目様でいい!(二代目火影・千住扉間)

ナンバー641:君らがメインだ!!

二代目のおっちゃんはオレの影分身のことも詳しいんだな…!(ナルト)

ワシが作った術だ!ワシの術だ!(二代目火影・千住扉間)

ナンバー644:分かってる

三代目火影(猿飛ヒルゼン):Ⅲ 社会保守グループ(⑦協調主義)

良く言えば協調的、悪く言えば事勿れ主義の「三代目火影」は、Ⅲ 社会保守グループに属する「⑦ 協調主義(周りと協力し、周囲に受け入れられる自分であることを大事にする価値観)」かと思います。
こう考えると、三代目火影だったからこそ、木の葉の里は平和だったという要素もありますが、一方で、それは木の葉の闇の部分を背負う暗部である「根」の存在と、表裏一体で成り立っていたとも考えられます。

四代目火影(波風ミナト):Ⅱ 自己開放グループ・①自決主義

主人公ナルトの父親である「四代目火影」は、Ⅱ 自己開放グループに属する「① 自決主義(自分なりのやり方を持ち、自己実現を大事にする価値観)」でしょう。
過去に、九尾が里を襲った時、自分の命を懸けて里を守った四代目火影。
クシナに、大人になったナルトに会わせるために、さらには将来訪れる更なる大きな戦いに備えて、自らを犠牲にして“屍鬼封尽”により九尾(の半分)を封印して殉職した様は、ミナトにとって究極の「自己実現」だったと思います。
さらに、「螺旋閃光超輪舞吼参式」などの“自分なりの戦法“を開発している(+技のネーミングセンスも)ところも、この価値観を裏付けていると言えるでしょう。

終わりに

こうして並べてみると、初代と二代目は、兄弟でありながら、対極の価値観を持っていたということです。だからこそ、初代火影なきあと、二代目火影の時代にあって、少し初代火影が思い描いた思想と異なる里づくりが行われたのかもしれません(もちろん、三代目と四代目も対極ではあるのですが、こちらの2組はどちらかというとうまくバランスを保てたのかもしれません)。

【参考資料】
巻ノ六十七 “突破口”

#ナルト
#NARUTO
#考察
#心理学

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