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ワンピース×考察:麦わらの一味の初期メンバー5人を性格分類してみる【Ep29】

こんにちは、ひとかどさんです。
先週の、”ひとかどタクソノミー by 性格”はいかがでしたでしょうか。

先週のユングの性格分類については、「かい🦀」さんが、具体的な分類診断付きの面白い記事を書いていらしたのでシェアします!簡単な診断でありながら、「うん、確かに!」と私には納得の診断結果でした!!

さて、今週は、わたしの大好きな漫画『ONE PIECE』を題材にし、ユングの性格分類のイメージを具体的な人物に当てはめてみたいと思います。
題して、「麦わらの一味の初期メンバー5人は、ユングの性格分類のどれに該当するか?」です。では、お楽しみください!

前回のおさらい

心理学者のユングによれば、性格とはその人が無意識に行っている出来事への反応の基礎=「考え方のクセ」ということでした。
そして、それは、自分の興味関心が内に向いているか外に向いているかという「内向・外向」という2つの軸と、人それぞれ使い慣れている「思考・感情・感覚・直感」の4つの機能のいずれかの組み合わせで、8パターンに分類されるというものです(詳しくは前回記事を参照ください)。
この性格分類をより深く理解するため、麦わらの一味の初期メンバー5人、ルフィ・ゾロ・ナミ・ウソップ・サンジはこの性格分類のどれに該当するかを考察するのが今回の試みです。

ルフィ:外向直感

出典:『ONE PIECE』巻十四 第126話”本能”

が冴え、本質を見抜き、さらには周りを巻き込んでいくルフィの性格は、「外向直感」でしょう。
加えて、レイリーが指摘するように、ルフィは「感情」機能を補助機能として使っていると考えます。
一方で、ルフィにあまり使っていない機能は「感覚」と「思考」だと考えられます。
これを補完しているのが、後述するゾロとサンジです。ここも、この2人が「海賊王の両翼」と呼ばれる所以かもしれません。

能力や技じゃないーその場にいる者達を次々に自分の味方につける
この海においてあの男は、最も恐るべき力を持っている…!!
(ジュラキュール・ミホーク)

第561話”ルフィvs.ミホーク”

同じ「見聞色」でもお前は、生き物の感情を感じ取る力に長けている様だ
(シルバーズ・レイリー)

第894話”0時5分”

ゾロ:内向感覚

出典:『ONE PIECE』巻一 第3話”海賊狩りのゾロ”登場

「約束は守る」という自分のこだわりをとことん大事にして、自ら作り出す世界観で完結しているゾロの性格は、「内向感覚」だと考えられます。
剣士だからという理由もありますが、刀という「モノ」へのこだわりが強いことも「内向感覚」の特徴の一つです。
船上でもよく筋トレをしていることからもルーティンワークが好きなのでしょう。
また、ウォーターセブン編のウソップの一味離脱の時など、冷静に状況を分析していることから、「思考」を補助機能として使っていると考えられます。

ナミ:外向感覚

一見、「感情」的なナミですが、よくよく見ると、物事をありのまま把握・分析し、一味の実務家として非常に優秀なナミの性格は、「外向感覚」だと言えます。
それが端的に表れたのが、空島へ行く途中、もはや一種の災害としか思えないような”突き上げる海流”を見事に”航海”してみせた時でした。物事をありのまま捉えられるのは、個人的な思考(推測や意味付け)や感情が入り込まないからこそであり、その結果として情報の処理が速く、しかも適切なのです。
まさに、「感覚」機能の活用が苦手な船長・ルフィを上手くサポートしている、敏腕・航海士と言えるでしょう。

出典:『ONE PIECE』巻二十五 第236話”船は空をゆく”
出典:『ONE PIECE』巻二十五 第236話”船は空をゆく”

また、流行(ファッション)にも敏感で、これも「外向感覚」の特徴です。

ウソップ:外向感情

出典:『ONE PIECE』巻七十四 第742話”いつでもキミのそばにいる”

感情表現が豊か(すぎる笑)で、誰とでも仲良くなれるちょっぴり気分屋なウソップの性格は、「外向感情」だと思います。
特に、対極に位置する機能である「思考」機能の発揮は苦手なので、ウォーターセブン編では感情的にルフィとぶつかったと考えられます(過去配信記事でも詳しく考察しています)。

サンジ:外向思考

出典:『ONE PIECE』巻四十四 第429話”完敗”

物事を合理的かつ客観的に考え行動する一味の”参謀”的な立ち位置のサンジの性格は、「外向思考」だと考えます。
サンジについて特筆すべきは「思考」機能の対極に位置する「感情」機能を上手く活用していることです(本来、「思考」タイプには「感情」機能は発揮しにくい)。したがって、「外向思考」タイプの特徴である「権力志向」に振り切れていないと考えられます。
このことはサンジの出生に理由がありそうですが、加えて、状況に応じて、「感覚」や「直感」などの補助機能も活用しています。だからこそ、サンジは人間的に非常にバランスが取れているのだと考えられます。

出典:『ONE PIECE』巻八十五 第852話”ジェルマの失敗作”

終わりに

いかがでしたでしょうか。
漫画のキャラクターも、このようにユングの性格分類に当てはめてみると、そのキャラクターがまた違ってみえてくるように思いますし、そのことが、より一層、そのキャラクターに対する理解を深めることに繋がると考えています。
それではまた来週、”ひとかどタクソノミー”最後の「価値観編」でお会いしましょう。

【参考資料】
『ONE PIECE』巻1”ROMANCE DAWNー冒険の夜明けー”
『ONE PIECE』巻14”本能”
『ONE PIECE』巻25”一億の男”
『ONE PIECE』巻44”帰ろう”
『ONE PIECE』巻57”頂上決戦”
『ONE PIECE』巻74”いつでもキミのそばにいる”
『ONE PIECE』巻85”ウソつき”
『ONE PIECE』巻89”BADEND MUSICAL”

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#心理学


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