進化は行き当たりばったりだから面白い!虫歯になったことのない私の息子が虫歯になった。
私は30ウン年生きてきて、虫歯になったことがありません。
歯が強いのは遺伝だと信じています。なぜなら、私の父も虫歯知らずの人だから。久々に歯医者に行ったら、歯を標本にしたいと言われたそうです(笑)
私はというと、小学生の頃は毎年“いい歯でしょう🦷”みたいな表彰をされ、歯医者に行ったのは、(強すぎて)なかなか抜けない乳歯を抜きにいった時だけでした。
その後の人生でも虫歯を指摘されることはなく、歯が痛むこともなく、もちろん銀歯もなし。でも何か特別なことをしてきたわけではありません。
それどころか子どもの頃から甘いものが大好き。特にチョコレートが好きで、中学校の頃は毎日マーブルチョコを1箱(1本?)食べるのが日課でした(笑)高校のときも板チョコ1枚をペロっと食べていたのだから恐ろしい。
だから自分の息子も大丈夫だと油断していたんです。
就学児検診で「虫歯ありますね〜」と言われた時には一瞬固まりました。そ、そんなはずはない。。。子どもの虫歯って黒くならないんですね。真っ白!キレイ!大丈夫!さすが私の子!って思ってました。
そんな衝撃の検診の1週間後、「噛むと痛い・・・」と息子が言い出しました。え?まさか!?と思っていたら、翌朝ホッペが腫れてしまいました。こりゃイカン!と歯医者に駆け込むことに。
いやはや、なぜ遺伝しなかった私の強い歯。歯医者とは無縁のはずだったのに〜。そう上手くいくものではないですね。でもそんな時に思い出したんです。進化の適当さを・・・。
進化って、生存に有利なものが残るようにだんだん淘汰されていって最適化される!みたいな風に思ってませんか?大学・大学院とどっぷり生物学を学び、今日までたくさんの生き物と向き合ってきた結果、知れば知るほど生き物の進化は行き当たりばったりで適当です(笑)
とりあえず色々やってみて、後は運任せみたいなところがあります。あってもなくても生存にあまり影響のないものは、意味がなくても残ってたりします。例えば人間だと盲腸とか、尾骨とか。あと私は出産経験者ですが、人間の出産ってやたら大変ですよね。全然最適化されてませんよね(笑)
他の生き物だともっと顕著です。もちろんこれぞ最適化!というような美しく機能的な構造もたくさんあります。でも生き物観察してると、なんでこんな飾り付けたんだろ?なんでこんな色してるんだろ?なんでこんな面倒な行動するんだろ?ということだらけです。
私がいつも「遊んでるな〜笑」と思うのは、ウミウシ。ちっちゃくてカラフルで可愛いので、ダイバーさんを中心に大人気(私も大好き♡)な生き物です。が、本当に色や形などのバリエーションが多すぎる。新種が続々と発表されて、分類が大混乱している生き物です。進化の次のステージへ向かうためにとにかく何でもいいから多様性を増やす“遊び期間”なんだとしか思えません。
それと、いつどこで何が有利に働くかは誰にも分からないのです。だからこうやって多様性を生み出す。100のうち99死んでも1生き残れば次へと繋いでいけるのです。環境は常に変化していくものだから、虫歯がある人しか生き残れない世界になる可能性は0じゃないのです。
だから、あなたのコンプレックスや欠点は大したことないよってこと。あなたの自慢できることも大したことないよってこと。あなたの持ってるものはすべて平等に尊いものだよってこと。
8020(80歳まで歯20本)目指して、歯大事にしよっと。
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