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【磯の生き物図鑑】カイメン/海綿動物

カイメンとは

海綿動物門かいめんどうぶつもん

というグループに分類される生き物を、まとめてカイメンと呼んでいます。

海の綿?だと少し分かりづらいかもしれません。実は海綿は英語ではSpongeスポンジと言います。

カイメンの体の構造

その名の通り、全身穴だらけのスポンジのような生き物。

目や口はないし、動かない。とても原始的な生き物ですが、海水中の有機物を食べて成長するれっきとした動物です。


ひたちなかの磯でみられるカイメン

今回は茨城県ひたちなか周辺の磯で見られる4種類のカイメンを紹介します。

カイメンという生き物を知ってさえいれば、岩に貼り付いているものをすぐに見つけられるでしょう。

磯にいるものは、そのほとんどがシート状に広がる不定形な形をしています。

生きているカイメンを見つけたら、ギュッと指で押してみましょう。ジュワ〜っと染み出してくる水と、まさにスポンジ!な感触をぜひ味わってみてくださいね。


クロイソカイメン

クロイソカイメン

学名:Halichondria okadai (Kadota, 1922)
分類:イソカイメン科

・暗灰色〜黒色
・ダイダイイソカイメンと同じような場所にいる
・シート状に広がる岩にベッタリと固着します。2度と動きません。


ダイダイイソカイメン

ダイダイイソカイメン
少しくらい欠けたり傷ついても再生します

学名:Hymeniacidon synapium (de Laubenfels, 1930)
分類:イソカイメン科

・オレンジ色
・クロイソカイメンと同じような場所にいる
・シート状に広がる



ナミイソカイメン

ナミイソカイメン
色の変化が大きいので、色だけで見分けるのはやや難しい。正確に調べるには顕微鏡での骨片観察が必要です。

学名:Halichondria panicea (Pallas, 1766)
分類:イソカイメン科

・乳白色〜黄緑色
・ダイダイやクロよりもやや深い、潮が引いても水飛沫がかかるような場所にいる
・波うつような形になることがある


ムラサキカイメン

ムラサキカイメン
ヒトデに捕食されているムラサキカイメン

学名:Haliclona permollis (Bowerbank, 1866) 
分類:カワナシカイメン科

・薄紫色〜濃紫色
・転石の裏側や、影になるような場所にいる
・網目状に広がることが多い


おまけ

死んでスポンジ状の骨格だけになったカイメンが海岸で拾えることがあります。

ひたちなかの磯の生き物図鑑を制作予定です!加筆修正しながら完成させていきたいと思ってます。気になる点や分かりづらい点等ありましたらぜひコメントでご指摘願います。
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