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最近の映画のヒロインがテンプレ化してて悲しい

昨日は夫と2人そろって休みの日で。
平日だし、時間ずらして歯医者行こうぜ!ってことにした。歯医者からは「半年に1回は来てもらわないと……」って苦言を呈されたけど、うるせぇよ子持ちにはきついんじゃ。今回は歯石をゴリゴリに取ってもらったけど、虫歯もあったのでまた折を見て行かねばならない、あーあ(ここに虫歯が出来てますね、の説明はいいんだけど、3回に分けてつついてこなくてよくない?ドSか???)。

とりあえず、歯医者の帰りにキメてきた。
フヒヒ。


で、それはそれでよしとして。
折角娘がグズらずに私を単身で送り出してくれたのである。ついでにパパは午前中ゲームしてたし、歯医者から帰って昼食後も昼寝をしていたので(ちょいちょい娘の世話を手伝ってはくれたけども……)、私がここで+2時間ほど遊んできても問題はないはずだ。私にもその権利があるべきだ。
というわけで、映画を観てから帰ることにした。夫の了承も得た。よし。

今話題のジブリとか、岸辺露伴とか、まぁ観たいものは色々あるんだけど。
前々から観たいと思ってたのと、結構長くやってるからそろそろ観れるチャンスも少ないのではっていうのと、時間帯が丁度よかったことから、今回は『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観てきた。


〜ここからネタバレも入るから、嫌な人は回れ右でどうぞ〜





で。

まぁ前評判通り、映画は大変よかった。
マリオをプレイしてたのなんて子どもの頃までで、最近のはもう全然なのだけれど、その私にすら「おっw」と思う懐かしさとか、遊び心とか、音楽とか、色々と楽しかった。あと、めちゃめちゃクッパ軍団が怖い。カロンとかヘイホーって、もっと雑魚感あふれるキャラじゃなかった?あんっっっな怖い存在だった……?あれはルイージじゃなくても泣く。ちょっと娘は連れてこれないなっていう怖さと迫力だった、すごい。
カメラワークでしれっと『二次元のゲーム画面』っぽい横移動をさせるの、すごく不思議な感じだったなぁ。目が追いつかなかったんだけど、金網をよじよじして移動するところが入ってなかったのは惜しかったかな?(実はあったらごめんね)あのステージなら入れてほしい描写だったかもなぁ。

ただ、それよりも。
個人的にはピーチ姫がやや残念だったのである。というか、最近私が見る映画が偏った傾向になってるのかと疑いたくなるほど、『女性主人公』がみんな同じ表情で同じ口調なんだよね。
なんだろうな……トイストーリー4で、ボー・ピープが突然路線変更したみたいなあの気持ちっていうか……(私は結局4は観てないので、口調とか性格面とかがどの程度変わったのかはあまり知らないし、言及はしないことにしますけども)。

いや、ピーチ姫が『救いを待つだけのヒロイン』ではなく『戦うお姫様』であることには異論はないのだ。映画内の彼女のアクションはとても格好良かったし、そもそもマリオUSAもマリオRPGもマリオカートもスマブラも経験してきた身としては、「ピーチ姫が戦ってる?そりゃそうでしょ」くらいの気持ちでいる。そんでこのへんの記事でも、『キノコ王国のリーダー』として扱ってると書いてて、それ自体はもう大納得なのである。


ただ、彼女の表情とか。口調とか。
それ、『ピーチ姫』のそれなのか?っていう。
友達に後でその気持ちを吐き出したところ「そもそも出生が、姫としての生まれではなかったっていう設定になってたし……」となぐさめてくれたのだけれど、出自の問題じゃないんだよなぁという気持ちもまだ半分残ってて。
あれだけ『ぼくたちは可愛い!!』を主張し続けるキノコたちに育てられた生い立ちを加味するというなら「負けやしないわ、だって私、可愛いもの!」くらい言っても良かった気がするし、姫としての気品は初登場シーンこそあれど、その後はほんとに『口調や動きは粗野で、でもアクションが格好良くて、根は優しいお姉さん(表情パーツは最近のピクサー作品)』だなぁっていう感じでさぁ。みんなこういうカッコイイけど親近感があるお姉さんが好きでしょーみたいな。それが嫌いなんじゃなくて、なんかもうそればっかりでお腹いっぱいなんだよ私は。
片方だけ口角を上げた笑い方も、変顔も見たくなかったし、そもそもちょっと顔デカなのなんでだよ。美しいヒロインでいてくれよ。「ヤバイ」なんて君の口から聞きたくなかったよ。
64マリオでケーキを焼いて待ってるっていう招待状をくれた姫、絶対この子じゃないでしょう。なんせコンパイル育ちなので、作品によってある程度キャラの性格が違うなんてのは慣れっこではあるんだけど(悲しい慣れ)、じゃあこのピーチさんはどの作品のピーチをリスペクトして作られたものなんだろうというのが全然わからなくて、どうしても違和感にはなってしまうのだ。

というかだ、そもそも私はピーチ姫というお姫様にそこまで思い入れがあったわけではないのにこの引っ掛かりはなんだろうって思ったら、最近の女性ヒロインにこのテンプレが多すぎて「またかよ」ってなってるんだなぁという結論になったわけだ。
なんかうん、他のタイプのヒロインもそろそろ見たいなぁ。ポリコレ的な配慮もあるのかもしれんけど、結果的にこれもテンプレになってしまったなぁ感。悲しい。
後あれだ、『仕事もうまくいかず、親父に認められず落ち込む悲しい描写→みんなのヒーローに!』みたいなの、あれもなんか、入れなきゃダメなルールとかあるんです……?後で救われると分かってても、見てて悲しくなるからあんまり好きじゃないし、あれも結構お決まり展開だよなって。すごく無理やり入れた感があって、個人的にはよろしくない。なくてもえぇやろあれ。


という悲しみには気づいたものの、映画自体はほんとにとてもよかったです。
ドンキーもクッパもマジでめちゃくちゃよかった。クッパ様の愛の歌は必聴なのでもう是非聞いてほしい。謎の闇深キャラ(後で調べたけど、チコっていうらしいですね)はちょっと違和感アリアリで目立ちすぎなんだけど、次回作に続いてく匂わせ的な話かなーとか言われてて、まぁうん、なんとも言い難いところ。ヨッシーもっと出してほしかったし(一瞬ヨースター島通りましたね!)、そこも匂わせはあったのでまぁそのへんも次回に期待なんだけど、『マリオとルイージがクッパを倒して姫を救う』のテンプレを今回綺麗に締めてしまったので、次回作ってこの後どうすんじゃい感もある。今回はルイージの活躍はちょっと薄めだったから、次回作があるならそこはピックアップしてあげてほしいなぁなどと。

夏休み中はまだ上映ありそうですかね。
まだ見てない方は是非。
気になったところこそあれ、全体としてはほんとに好きでした。おわり。

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