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三びきの子ぶた、狼と待ち合わせをする

何その展開??????


娘は絵本が好きだ。
で、最近これを買ってみた。学研の『名作よんでよんで/世界の昔ばなし20話』。


これを読む前から、『三びきの子ぶた』と『大きなかぶ』あたりは他の『2歳の絵本』的なやつでちょくちょく見かけてて、娘としてもかなり馴染みがある。
新しい話ばかり求めるかと思いきや、こちらの馴染み深い話も読めとせがんでくる。そかそか、楽しいなら何度でも読もう。

さて、三びきの子ぶたのストーリーを知らない日本人はあまりいないだろう。
一応ざっとおさらいすれば、まず三兄弟の子ぶたたちがそれぞれ家を建てる。狼がやってきて、一番上の兄豚の藁の家は吹き飛ばされ、二番目の兄豚の木の家も吹き飛ばされ、三番目の弟豚のレンガの家は吹き飛ばされない。煙突から狼が忍び込もうとするも、その下で鍋を煮立たせたことで大火傷をして狼は逃げていく。
時間をかけて丁寧に作ることが大切だという教訓話。……っていうのが、まぁ最近のパターンだろう。

最近のパターンと注釈したのは、どうも友人によると「そもそも原作では兄豚たちは食べられちゃうよね。最近は殺されないけど」とのことで。あー、そういうとこ、どんどん改変かかるよね。

えっ、マジで……?
弟豚、つっよ……。

そんな感じで、私も原作からきちんと知ってるわけではないのだが。この学研の本に、私の知らない展開が出てきたわけである。
兄豚たちが弟豚の家に逃げ込んで、狼が家を吹き飛ばせない。ここまではよい。

そこでオオカミは、子ぶたたちを外につれだして、食べてやろうと思いました。
「はたけに、かぶをとりにいこう。あしたの朝、六時にむかえにくるよ。」

『名作よんでよんで/世界の昔ばなし20話』(学研)


えっ、何その展開????
待って待って、初めて聞くパターン出てきた。周りの友人に問い合わせたところ、誰も知らないと言い、令和はすごい改変がされてるんだななんて意見も出てきた中で、上記の「弟豚が狼を食べる」の意見を出した友人がストップをかけてきた。

マジか、そうきたか。自分たちの知るものが基本なのだとつい思い込むの、よくないね。反省。なんか、ちゃんと原点読んでみたくなってきたな。

ちなみに今回の学研版のストーリーによれば、

①狼、翌朝6時にカブ採りに誘う
②子ぶたたち、1時間早く行ってカブ採りを終える。6時?もうカブを食べてる時間っすね
③狼、翌朝5時にりんご採りに誘う
④ 子ぶたたち、1時間早く行ってりんご採りをスタート。やってきた狼に「1つあげるよ!」とりんごを放り投げ、狼が転がるりんごを追いかけている間に逃げる。
⑤狼、翌日15時に町のお祭りに行こうと誘う
⑥ 子ぶたたち、1時間早く行ってお祭りを楽しむ。バターを作るでかい樽を買い、それで転がって樽アタック。狼を襲撃しつつ逃げ帰る。
⑦子ぶた「さっきの樽にぼくたちいたんですけど?プークスクス」
狼「もう怒ったぞ!」→煙突へ

という展開になっている。
狼は律儀だけどだいぶアホの子だな……?家に入ってもいいかって毎回確認するし(断られると逆ギレするけど)、そんな状況で何故待ち合わせをすればニコニコ出てきてくれると思うんだろう。子ぶたは子ぶたで、わざわざ1時間ずらすくらいなら最初から行かなくてよくないか。2回目のお誘いは「朝6時だともっと早起きするのか……じゃあ朝5時の待ち合わせならそれ以上早くは起きられないだろ!」っていう『朝5時』指定なのかなぁ?全然グッドアイディアじゃないぞそれ。
友人たちの総意として「狼、だいぶおちょくられてるな……」という感想になった。私もそう思う。りんごのやつとか、完全に犬扱いされとらん?

それはそれとして、いつも疑問なのは『狼が煙突に登ったのを確認してから急いで湯を沸かし始める』展開だ。多分それ、狼が鍋に落ちてきた頃全然熱くないと思うんだよ。レンガ作りに安心せず、セキュリティ面はもう少し見直したほうが良いと思う。
そのあと「みんなで仲良くレンガの家で暮らしました!」になるのも実は納得がいっていない。いや、出ていけよ兄豚。何を弟の労力にタダ乗りしとるんや、一時避難はしょうがないとして、その後お前も新たなレンガの家を建てるとかせんかい。

尚、現代人の知識によると、鉄筋を組まないレンガの家だと逆に危ない説もあり。うーん、色んな目線があるなぁ。
(リンクがうまく埋め込めなかったのでスクショで失礼)


他のストーリーもちょっとツッコミたいから、いずれnoteにします。
童話1つからも色々考えることがあるなぁ。

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