さよなら『トロとパズル』

これは、スマホのアプリゲームだ。
ゲームそのものを知らずとも、『トロ』というこの猫なら知っているという人も多いかと思う。

私はこれ以外のトロのゲームをやったことはなくて、この猫たちにものすごい愛着がある訳でもない。このパズルゲームに関しても、元々は、別のアプリゲームのコイン獲得報酬を狙って始めただけだったりする。

ゲーム性としては、よくあるものだと思う。同じ形（トロのゲーム内ではフルーツ）を3つ揃えたら消える。4つ以上まとめて消すと、ボーナスアイテムに変化する。決められたターン内で、ミッションをクリアすれば次に進める。
元々『ぷよぷよ』育ちなもので、消し物パズルといえば『4つで消える』が個人的なデフォルトなのだけれど、なんとなく昨今の流行りは『3つ消し』な気がする。スマホの小さな画面に収める都合上それくらいが良いのか、よりイージーなボーダーラインを引くことで新参を囲いこみやすくしたいのかは定かではない。

尚、今『よりイージーに』と表現したが、実はこのトロのゲーム、簡単か難しいかで言うとクソほど難しい。
最初は良いのだけれど、レベル200を超えたあたりだったか、「いや、無理ゲーでは？？？？？」という気持ちにめちゃめちゃなった。そもそも、運要素が結構強い。フルーツの配置がリスタートするごとにバラバラにリセットされるので、配置によっては何もミッションが進まないようなどうでも良いフルーツをひたすらちまちま消していくしかなく、何も出来ずに『手詰まり』になってまたリセットがかかる、なんてパターンもしょっちゅうだ。
頭を使って解くのがパズルの醍醐味だとしたら、ややクソゲーみが強い。
（ついでに、一定の動作をもってのフリーズも結構あった。まぁこれは私のスマホ側の問題かもしれないけれど）

しかしそう思いながら、ある程度数をこなしていくと、なんとなくもっと先まで続けたくなってしまうのが、こういう単調で手軽なゲームの不思議なところだ。
運要素が強めと書いたけれど、逆をいえば当たり配置も時々来る。難易度が無駄に高いからこそ、クリアできた時には結構嬉しい。ついでに、クリア出来なくてもあまり自分を責めなくて良い。クリア出来なくてもしょうがないでしょこんなの、くらいの気持ちでチャレンジする中で、時々上手くいってにんまりしちゃう、そんな感じの楽しみ方を続けて、いよいよレベル1300をクリアしたところだ。
普通にヘビーユーザーである。
色々お助けアイテムや、最近ではヘルプ能力のあるバッジ制を導入するなど、運営側も難しいと思っていたのか、色々頑張ってくれていた。楽しい。

にもかかわらず、なんとこのたび、2021年5月10日13:59をもってのサービス終了が決定した。うわマジか。

別にまぁ、やりこんだと言っても、スタミナが回復するたびに即起動するような必死さがある訳ではない。ログインしない日すら存在する。
ただ、ちょっとだけ思い入れがある。
娘を妊娠している間、床に伏しながらもぼんやりと楽しむことができるゲームとして、一番プレイしていたのがこのゲームだったのだ。最近は娘を寝かしつけながらそっと音を出さずに遊んだりしていたこともあって、たまにBGMありにしてみると、妙に懐かしい気持ちになる。レモン石鹸の香りに小学校の水場を思い出すような、あんな感じだ。
それが、もう聞けなくなるんだなぁと思うと、それがどうにも残念でならない。あの優しい音楽が好きだったなぁ。

片手で気軽に遊べるゲームという意味でも好きだったんだけど。
まぁ正直、ゲーム性は先に述べた通り、代わりがいくらでも見つかりそうなものではある。
でもやっぱり、ちょっと寂しくて、残念なのだ。

余談だけど、5月6日にログインすると、「トロの誕生日記念！アイテムプレゼント！」なる表示が出てきた。
それ今配布する？？？？？

とにもかくにも、後数日。
惜しみつつ、育児の合間に遊びつくしてやろうと思っている。