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学校の接続について考える(高大接続を勘違いしていた!)

先日、とある勉強会に参加しました。対話をする場面で、同じテーブルに座っていたのは、国立大学の附属幼稚園のA先生、公立の小学校のB先生(現在、教育センター勤務)、小学校と中学校の教員を経験され最後は中学校の校長だったC先生(現在は教職大学院の非常勤講師)と私(高校教員)でした。

校種が違うと先生方の考え方も違うというのは、少し前の勉強会で知っていたので、今回はどのような会になるのかと楽しみにしていました。

最初に幼稚園の先生が「接続」について話を始めました。
この先生が勤務する幼稚園は大学の附属なので、幼稚園も小学校もあるということで、幼小でよく研究会などを行っているということでその事例なども含めて話をしてくださいました。

A先生の話は知らないことが多く新鮮でした。まず、目標の話。到達目標は高校でもよく使う言葉なので知っていましたが、幼稚園は方向目標なんだということでした。

幼稚園教育要領や保育所保育指針では、小学校学習指導要領と異なり、「~を味わう」、「~を感じる」などのように、いわばその後の教育の方向付けを重視した目標で構成されている。

「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について(報告)」(平成22年11月11日)

幼稚園は発達段階もあれば、「遊び」=「学び」ということもあり、到達目標を立てるはできないということで、ここまででも「はー。なるほど〜」という感じでした。恥ずかしながら「方向目標」ということばは私の中では進出単語でした。ただ、自分の子どものことを考えてもそうだなという実感がありました。

しかし、小学校に入ったら決まった時間座って授業を受けなければいけないとか、これまでは自由にできていたことが自由にできなくなるとか、突然の学校の仕組みに放り込まれることでついていけなくなる子どもがいるということでした。

そこで、小学校の先生が幼稚園の学びを知り、幼稚園の先生が小学校の先生の学びを知ることでこのギャップをスムーズにしていこう、子どもの教育の段差をなくしていこうということを「接続」という言う言葉を使って表現していた。

「接続」ってお互いの学びを知ることで、その間にいるというか、渡っていく子どもの学びや教育をスムーズにしようという試みなのか!ということを知りました。

しかし、小学校ではそういう事情を知る人が少なく、小学校側の都合に適応させようとすることで子どもが困ってしまうという問題が起こっているという話をB先生とC先生がされていました。

B先生はそのために生活科があるんだという話もされていました。

これは幼小だけでなく、小中でも接続が上手くいかず適応できない生徒が生まれること、中高でも高大でも同様に適応できない生徒学生が生まれるという話しにもなりました。

まずは、教員がお互いのことを理解すること、そして、そこで進学してくる子どものことを考えることが大事だと思いました。

私は高大接続はただの入試の制度だとか入試の仕組みとばかり思っていました。入試もお互いを理解して作問されているものなので、高大接続の1つなのでしょうが、それだけではないということをここで改めて知りました。

高校の教員として、中学校のことを理解して生徒を受け入れ、大学に行く生徒には大学のことをもっと知って送り出さないと生徒は幸せにできないなと思った研修でした。

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