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双子 de España

コロナが徐々に忍び寄る一月の末、母を連れてスペインへと旅した。目的は美食。忙しい母の日程に合わせ、バスク地方をスペインフランスと日々駆け足で回った。

ある日、サンセバスチャンにて。サンセバスチャンといえばピンチョスで有名で、昨今のスペインバルブームの影響か、日本でもその名をだんだんと知られる街になってきている。

そんなサンセバスチャンで、姪っ子のお土産を買うため、とある子ども服屋に立ち寄った。そこで出会ったとても親切な店員さん、名前はSara。私は買い物ついでに、地元民が通う美味しいお店を聞き出すべく、あれやこれやと話しかけていた。

すると、隣で聞いていた母が私の耳元でぶつぶつと何かを囁き始めた。何だかしきりにつぶやくので、よく聞くと

「この人お母さんに似てない?」

急に何事かと思い、改めてよくよく二人の顔を見比べてみると、これまたびっくり、瓜二つなのだ。笑いが止まらない私は、これも何かのご縁だからと、ツーショット写真を撮らせてもらった。

気さくなSaraさん、ぜひ私にも!ということで、彼女のEmailを預かり、その写真を送ったところから私たちの文通が始まり、今に至る。

この後、日本もスペインも新型コロナ騒動の影響をもろに受けることとなるのだが、お互いにお互いの無事を案じ、祈り、伝える。

ただ顔が似てただけという、そんなひょんな出会いから、また一つ海を渡った繋がりが生まれ、この世界中の困難にお互いを支えあっている。出会いって本当に不思議だ。

ところで余談だが、姪っ子のみーちゃん。Saraのお店で買ったワンピースを着て撮った写真をSaraに送ったところ、彼女のお店(本店フランス)のインスタにアップされ、齢4歳にして海外デビューを果たしたのであった。

Viva la vida!!



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