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とある治療院

不思議なところは大好きだ。
その治療院の話を信じたのは彼女が超現実的で不思議世界を信じてない女だったからだ。
私の骨折の話をしていたら、とある治療院で手術が必要な椎間板ヘルニアが治ったという話になり
連絡先を聞いて予約を取った。
四国カルストの麓にある治療院。
不思議なとこやけんど有名ながよ、と話してくれた。寝そべってセーターの上から触って最後にちょっと痛かったけど、と。4週間通って完治したらしい。

確かに。
診察室にカラスがいるし助手的女性に「お菓子作る人?機械で大がかりじゃなく手で混ぜたりする⁇」と言われるし。
苗字で予約。仕事も住所も言ってません。

ヒートテックの上から見て
「これは骨折じゃなくズレちょうがよ」
と笑って首や背骨を押したりさすったり。
最後に骨折していたあたりをグッと押され「痛いっ‼︎‼︎」と大声で叫んでしまった。

帰り道助手席でなんとなく背中に違和感があって振動が響き、これは失敗したかも、とおもったものの。言われた通りその日はのんびりしてゆっくりお風呂に浸かり早寝に就寝。
朝起きて恐る恐る背中を触ってみると、骨折して既にくっついていた腰椎2番目。背中丸めるとぽこっと出ていたのが出てこなくなっていた 。ちょっとの違和感は治っていく気がする。

それにしても
鍼灸でも整体でも最初のカウンセリングがしっかりあるものだけどここは立ち話で「どこが痛い?」「これこれこうでここが違和感あって」と手短すぎる説明。

辿り着いてドアを開けると受付もなく小上がりの座敷に寝転んで待つ患者さん達。壁の上の四角いスピーカーから「次の方ー」とアナウンス。自分の順序を把握して自主的に入るスタイル。
座敷でおばさま方と雑談していたら「ここはええよー」「ここは確かやけんね」と口々に言っていたのできっと間違いない。
友人は4回通ったけど私は1回で終わった。
「また痛くなったら来たや」そんな感じ。
今度友人と会う時の答え合わせが楽しみだ。


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