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今までと同じではダメな理由

今日もご覧いただきありがとうございます。
今、バイロン・シャープの「ブランディングの科学」を読んでいます。
超ざっくりいうと、「あるブランドの売上は、知名度と買いやすい状態かどうかで決まる」という内容なのですが、読みながら思うことがあったので書いてみます。

売上がだんだんと落ちている、とある会社があるとします。
「ブランディングの科学」の内容に当てはめて考えてみました。

  • 昔から商品の店頭の導入率は高く、買いやすい状態はできているものの、最近売上が落ちてきている。

  • 知名度調査では3割ほどと、決して高くはないものの、この割合は昔からあまり変わっていない。

  • 宣伝や販促の費用も年によってばらつきはあるが、大きくは変わっていない。

さて、何が起こっているのでしょうか。

注視するべきは知名度3割の中身です。
各年齢層に対して、40代以上の知名度が高く、若い世代の知名度は高くないのです。
この会社が販売している商品は美容に関係する商品でした。
今の日本では、人口全体の比率は若年層よりも壮年層以上が多いですが、美容の場合は、年を重ねるにつれて、関心が薄れていく人が出てくるでしょう。子育てに忙しく、昔ほどしっかり化粧をしなくなった、という人もいます。
市場はどちらかというと、若い人がメインの市場なのです。

そんな中で、この会社は全体の知名度が3割で変わらないことに安心し、これまでと変わらず活動をしてきました。
その結果、自社のメインユーザーが年を取るにしたがって、知名度は変わらないものの、ユーザーが離脱していったために売上が落ちていたわけです。

同じように商品を作り、同じような手法で販促・宣伝をし、同じような販路で販売する・・・。
一見、安定した企業であれば問題なさそうに見えるこの行動ですが、その裏で、消費者は確実に年齢を重ねています。商品をリピートして買ってくれている人も、確実に年を取る以上は、いつ生活のスタイルや考え方が変わり、離脱するかわかりません。新規の顧客も取りにいかないと、存続できないのです。

その際に、今の20代と10年前の20代では使っているSNSも違いますし、考え方も違います。これだけ見ても今までと同じやり方が通用するわけありません。
成功体験に囚われるほど、新しい方法が取りにくくなります。しかし、成功したときの顧客はその時にしかおらず、これからは違うのです。

常に変化しながら新たな手法を取り入れる、柔軟な頭でいきたいものです。


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