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カンブリア宮殿から:島村楽器

今日もご覧いただきありがとうございます。

私が欠かさず見ているテレビ番組の一つにテレビ東京の「カンブリア宮殿」があります。番組を見るのと合わせて、マーケティングの分析を簡単に行っています。今回は先般の放送で取り上げられた「島村楽器」について、書いていこうと思います。島村楽器は、総合楽器店として日本一の売上があるそうです。ユニクロのSPAにあたるオリジナル商品の展開や、モール内に出店するといった独自のスタイルで売上を伸ばしているそうです。

島村楽器が成功した理由

島村楽器の成長の理由には、ターゲットを明確したことが挙げられます。島村楽器では特に楽器初心者をメインターゲットと絞り、事業展開をしています。そのため、扉がなく心理的に入りやすいモール内での出店をし、ユーザーの間口を広げています。
さらに、楽器の販売だけでなく、メンテナンスや音楽教室、仲間と繋がる機会や演奏会といった、音楽に関連するイベントをトータルサポートで提供し、利便性を高めています。ユーザーが楽器の購入をきっかけに、レベルアップ、離脱を防ぐようにして顧客全体のボリュームを増やすように設計されているのもポイントです。
このトータルサポートは言い換えると"丸投げ"が出来ると言えます。初心者は「音楽に興味を持つものの、始められなかった人」と言えますが、この始められなかった理由のひとつに「時間がない」がありそうです。余暇を含めて1日の時間の奪い合いが起きている中で、演奏以外の時間を"丸投げ"が出来るのは、時短ニーズとも合致しているのでしょう。

その他感想など

売上拡大のため、音楽人口を増やすことを目的とした時、ターゲットを初心者に絞り、モール店の出店やトータルサポートで楽器を始めるハードルを下げる、という島村楽器の事業展開には強い一貫性があります。
商品企画においては、ターゲット、ベネフィットの明確化と、それに基づく活動の一貫性が重要だと感じています。今回の島村楽器の例では、商品企画を飛び越え、より上位概念である事業戦略においても、ターゲット、ベネフィットの明確化と活動の一貫性が成功につながり、同様に重要であると感じさせられました。


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