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カンブリア宮殿から:JR東海

今日もご覧いただきありがとうございます。

私が欠かさず見ているテレビ番組の一つにテレビ東京の「カンブリア宮殿」があります。番組を見るのと合わせて、マーケティングの分析を簡単に行っています。今回は先般の放送で取り上げられた「JR東海」について、書いていこうと思います。JR東海については今さら説明は不要かと思います。番組では、JR東海の収益源である東海道新幹線はコロナ禍の移動制限を受け、赤字に転落したものの、様々な施策により、コロナ前の9割まで売上が回復したということでした。番組からのかなり断片的な考察になりますが、復活の原因を考えてみました。

JR東海が復活に成功した理由

JR東海復活の理由の1つ目は、対象ユーザーの拡大です。東海道新幹線は利用者の7割がビジネス利用だったそうです。そのため、コロナ禍での移動制限、テレワークやZOOMなどのオンライン会議の拡大により、大きな打撃を受けています。これに対し、JR東海では、対象ユーザーを拡大し、対応しています。例えば、番組中で紹介されていた内容として、推し活をテーマにしたツアーの開催により、ビジネス利用とは違った利用者の獲得をしています。ただ単に新しいターゲットを狙って広告宣伝するだけでなく、しっかりと"新幹線を使う理由"をツアーで作っているのがポイントです。
JR東海復活の理由の2つ目は、持っている資産の見直しです。番組中では、高架下を活用した住宅の実証実験や、駅構内での飲食店誘致が紹介されていました。高架下の土地も、何も考えなければ、ただの高架下の空間ですが、見方を変えるとJR東海以外が持っていない土地であることに気づきます。立派な資産になるわけです。駅構内のスペースも、もはや駅前立地を超えた貴重な空間と言え、こちらもJR東海しか持っていません。これらの資産をただの持ち物から、お金を生む資産に変え、新幹線以外の収益源を作っています。

その他感想など

コロナ禍でオンラインでの会議が普及した中、コロナ前と同じ水準の新幹線利用は見込めません。分かりきったなかで、新幹線以外の利益を作るという、当たり前の対策を当たり前にやる。そのために、保守的な大企業を自由な会社に変えた丹羽社長の手腕はすごいなと思います。私は専ら東海道新幹線はビジネス利用ですが、面白いツアー企画が出てこないか、楽しみになりました。

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