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ヒットの手がかり:素手の感覚

今日もご覧いただきありがとうございます。
ヒットの法則改め、ヒットの手がかり第一回目です。商品がヒットした要因を独自に分析、その中から一つを、”ヒットのヒント”として解説します。
今日は最近話題になっているパナソニックの「ラムダッシュ・パームイン」を見ていきたいと思います。

(トップ画像引用元:https://panasonic.jp/shaver/products/lamdash_palm/es_pv6a.html

ヒット商品がヒットした要因は様々あると思います。自分はこう考える、これは違うのでは?など意見がありましたら、ぜひコメントに残していただければと思います。皆様のコメントによって、より多角的な分析に繋がればと思います。

ラムダッシュ・パームインについて

手のひらに収まるサイズ
(引用元:https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/product/palmin_2023/)

「ラムダッシュ・パームイン」は今年の9月にパナソニックが発売した髭剃りです。最大の特徴は手の平に収まるコンパクトサイズで、同社のこれまでのラムダッシュシリーズと同様の性能を実現している点です。
積極的なパブリシティやテレビCM、電車内での広告など力を入れた宣伝活動もあり、想定の15倍以上の売れ行きだそうです。

ヒットの手がかり:素手の感覚

ラムダッシュ・パームインは、そのコンパクトさが大きな特徴ですが、これにより、使用時は従来の髭剃りと全く異なる持ち方をするものになっています。
それが、商品のキャッチコピーの一つである「なでるように剃る」です。

「なでるように剃る」素手で触るのに近い剃り方を目指している。
(引用元:https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/product/palmin_2023/)

従来の髭剃りでは、通常T型の本体の柄の部分を握り、髭を剃っていました。これに対し、ラムダッシュ・パームインでは、本体をつまむように持って、髭を剃ります。比較すると、ラムダッシュ・パームインでは、従来の髭剃りよりも手が顔に近づき、なでるように剃ることが出来るようになっています。

従来型髭剃りの使用シーン。髭剃りを握って使う。

私は従来型の髭剃りを使っていますが、柄の上の方を握って剃っています。その理由は、顔の凹凸に合わせて髭剃りを動かしやすいからです。
髭を剃る時の操作性に着目し、より素手で使っている感覚に近づけた、というのがラムダッシュ・パームインです。ラムダッシュ・パームインは5枚刃と、スペック自体はそこまで高くありません。これまでのかみそり刃の枚数を増やすことで髭剃り効果を高めるのではなく、操作性を高めることで髭剃り効果を高めているのです。
実際に、開発中の使用感の評価も高く、製品化につながったそうです。

「素手の感覚」の他の例

何かを操作するにあたって、使い勝手で素手に勝るものはなかなかないのかもしれません。
例えば、パソコンのマウスや、タッチパネルのスマホなど、ボタンを通して入力していたものが、手の動きでより直感的に使えるように進化しています。掃除グッズの手袋型のモップや、スライムのようなホコリ取りなども、すでに近いからこそ便利になっている商品と言えそうです。
商品の進化を考える際に、素手の感覚を大切にしてみることが、ヒントになるかもしれません。

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