『ビジネスで使ってみたい英語!: double down on (強化する)』
「顧客満足にコミットしています」「品質にコミットしています」。企業案内でこんな表現を掲げる会社って結構ありますよね。いや~すんごい定例区表現(cliché 使い古された決り文句)使ってるわ・・・と思っちゃうのは、初々しさとは程遠いオバハンのワタクシだからでしょうか、ねぇ。
掲げる会社側は「だって、それ以外に言いようがないし!」なのかも、ですが、だとしたらせめて顧客満足度ランキングや品質調査結果など、他社との比較データを示さないと差別化できないんじゃないのかしら・・・。
職業柄、言葉に注意を払って生きてるせいか、紋切型表現を見ると「自分の頭で考えてませんよぅ!」と宣言してるように見えちゃうのです。
さて、陳腐化しちゃった「コミット」に替わり、最近聞く表現がこれ。
Double down on: strengthen one's commitment to a particular strategy or course of action
「これまで以上に(コミットを倍にして)~を強化する」という意味ですね。
もともとはギャンブル用語でした。ブラックジャックで、掛け金を2倍にしてイチかバチかの賭けに出ることを意味します。なので、リスクを取って気合をいれてある行為をすることにした、という文脈から来たのでしょう。が、昨今の使用例ですと必ずしもリスクが伴わない戦略や政策にも使用されている印象です。トランプ政権が好む表現らしく、この数年ニュースやビジネスシーンで頻出するようになりました。
Now is the time for retailers to double down on digital and omnichannel.
小売業者にとって、今こそがデジタルとオムニチャネル(リアルとオンラインで販路や流通を統合したもの)を強化する時なのだ。
ちなみに、意味は違いますが最近流行した「倍返しだ!」はI pay you back double!です。
2倍と聞くと高見山の「2倍2倍!」というハスキーボイスが脳内エコーするんですがね...。まあ、オバハン(オッサン)じゃないと分からんネタですなぁ!
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