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マニュアル、という言葉のイメージは?

①「マニュアルのおかげで、すいすい動かせる」
②「マニュアル通りにしかできないつまらん奴だ」
③「やはり車の運転は、マニュアルの方がいいな」…

①は、ある決められた手順が
具体的にわかりやすく「手引き」されている、
そのことを肯定するようなイメージです。

一方、②は、ある決められた枠、手順があって
その通りにしかできない「画一的」なことを
批判するようなイメージ。
「マニュアル人間、ダメ!」という感じです。

③は、オートマチック(自動的)ではなく、
自分の手で自ら能動的に動かすことにより
「自由自在」に動かすイメージになります。

…うん、まちまち、ですね。

ただ、いずれにも共通することは「手」
「手引き」「手順」「手動」など。

それもそのはず、マニュアルとはそもそも、
英単語ではmanualと書きまして、
「manus=手」という語に
由来する言葉
なのです。

「手」自体には、良いも悪いもありません。

ただ、その「手の使い方」については、
賛否両論があることでしょう。
習熟度、段階によっても、異なります。

①まだ自分でうまく使えていない人にとって
マニュアルは暗闇を照らす光でしょうし、
②自分自身の判断、臨機応変が求められるなら
マニュアルは自分を縛る手錠にもなりえます。
③自分自身の手で動かせる力を持つ人には、
マニュアル(手動運転)は自由の象徴です。

「守・破・離」という言葉もありますよね。

①マニュアル遵守
②マニュアル打破
③マニュアル創造

こう言い換えてもいいかもしれません。
①最初は誰かが作ってくれた「手順」「型」、
その通りにやってみる。
②そのうち、そのマニュアルから逸脱した
斬新な手法を、試行錯誤してみる。
③自分なりのやり方が生み出されていったら
マニュアルそのものを創り、自在に動かす…。

ただ、いずれにしても、自分で「手」を
動かすところから、始まります。
そう、マニュアルは「読む」「見る」
だけでは、あまり意味がありません。
実際に「手を動かして活用してこそ」です。

なお、ここで補足として、
この語源となったmanus「手」という言葉から
生み出された、他の言葉も見てみましょうか。

◆マナー(manner)
◆マネジメント(management)
◆メンテナンス(maintenance)
◆マンネリズム(mannerism)
◆マニキュア(manicure)

いずれも、お堅い、ガチガチに決まったもの
というイメージもあれば、
自由自在に動かす、自分なりに彩る、
というイメージにもつながる言葉です。

マナー、作法は、人を縛りもしますが、
それを身につけることで
自由に社交ができるものでもあります。
マネジメント、管理や経営には
それを行う人の「手腕」が問われますよね。
メンテナンスは「手順」に従う面倒なものですが
それによって自由に操ることが可能になる。
マンネリズムに陥ると、硬直化しますけれど
それを打破できれば、活力が生まれます。
マニキュア? 基本、爪にしか施せませんが、
うまく活用すれば、個性を表現できます。

…本記事では、マニュアルという言葉を
突破口にして「手」について考えてみました。

さて、読者の皆様のmanus、手は
いかがでしょうか?
惰性で自動的に手を動かしていないでしょうか?
「手抜き」は、していませんか?
余計な手がかからないよう、前もって
マニュアルは準備していますか?
創造のために、自分なりの手法を見出すために
手を尽くしていますか?

自分の手を操るのは、自分次第です。
最初のうちはマニュアル、「手引き」通りに
安全運転をするにしても、

いずれは「手練れ」になりたいものですね!

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