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特定の化学反応の
反応速度を速める物質。
自身は反応の前後で変化しないもの。
これを『触媒』と呼ぶ。

英語では、catalyst。
キャタリスト、である。

バイク🏍の部品などに
詳しい人は(私は詳しくないが)
『キャタライザー』という装置を
知っているかもしれない。
これは有害な排気ガスを
化学反応させて
害を減少化する装置のことである。

この触媒ができる人、
キャタライザーがいる組織は、強い。

相手の変化を促す。
しかし自分自身は変化しない。
プロデューサーやファシリテーターと
似てはいるが、
キャタライザーは『害を減らす』
という点が強調される。

誰の害? …例えば、リーダーの害だ。

組織をグイグイ引っ張る
カリスマリーダーは往々にして、
自信があり、才気があり、
こだわりがあり、頑固で、
それゆえにそれらがない人にとっては
害をもたらすことも多々ある。

キャタライザーはその害を減らして
『リーダーの狙いはこうだ』と
組織内に浸透させる。
なおかつ
うまく組織内にゆらぎを起こして
組織を構成する人に変化を促す。

歴史の事例を紐解けば、
織田信長の陣営における
明智光秀、が近いだろうか。

信長は天才だ。
しかし天才であるがゆえに
独断専行、奇矯な行動も多い。
はっきり言って、理解しづらい。

その信長の狙いを理解して、
将軍義昭と結びつけ
鉄砲の大量使用で武田軍を破り
諸国の大名との交渉にあたる。
家臣の多くが、
信長ではなく光秀の行動を見て、
なるほどとうなずき、
自分自身をゆらがせ、変化した。
秀吉でさえ、そうだったろう。
光秀は、キャタライザーだ。
彼がいなければ、信長陣営の
飛躍的な発展はなかったに違いない。

そのキャタライザー光秀が、
最後の最後に信長を裏切った。
真相は藪の中だが
おそらく光秀にも変化させられない、
光秀の主観的に有害な何かが
信長にはあったのだろう。

しかし、光秀はあくまで
自分自身は変化しなかった。
それゆえ、新時代に合うように
見事な変化を遂げた秀吉に
滅ぼされてしまった。

この令和という乱世に生きる方へ。

もしあなたがリーダーとして
生きたいのであれば、
『裏切らないキャタライザー光秀』
探すと良い。

もしあなたがキャタライザーとして
生きたいのであれば、
相手を変化させると同時に、
自分自身をも変化させることが
必要であるように思われる。

明智光秀の生涯は、
こういう視点を私たちに教えてくれる。


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