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先日、とある飲食店に入りました。
名前は伏せます。

私は「唐揚げ定食」を頼みました。
初めて入ったお店でした。
冒険したい気持ちもありましたが、
この店は初訪店、まずは「見」(けん)だ。
そんな気持ちが勝った。

「唐揚げ定食」は、まあ、鉄板ですよね。

大きく外れることは、ありません。
すっごく美味しい唐揚げ定食はあるけれど、
すっごく不味い唐揚げ定食には
まずお目にかかれない。

要は、安全策をとったんですよ。
これが、ちょっとした選択ミス。

提供された料理を見て、
私は、思わず息を吞みました。

「で、でかい…!?」

そこには鶏の唐揚げがビッグサイズで、
何と四つも鎮座していたのです。

もちろんお店は良かれと思って
どかんとデカい揚げたての唐揚げを
「どうだ! 凄いだろ!」というノリで
出しただけ、なのかもしれません。

しかしながら、食べる側にとって、
大き過ぎる揚げたての唐揚げ、というのは
逆にちょっと困る。


…想像してみて下さい。
読者の皆様がかぶりつくとすれば?

ジューシーな身から肉汁がほとばしり、
「アッッチッ!」
となりませんでしょうか?


そうなんですよ。

揚げたては確かにありがたい。美味しい。
しかし、大き過ぎる揚げたての唐揚げは
ちょっと食べにくいんです。

大きいのは、いい。

しかし、例えば包丁で切れ目を入れたり、
半分に切ったり、もう一手間が欲しかった…。


トンカツをイメージしてください。
あれは一枚どかんとそのままは
出てこないですよね。
切り分けてあるのが、ふつう。

そのままでは食べにくいから、
箸で持ち上げられるサイズにしてある。

その発想を、援用して欲しかった。
味は良かったんですよ?
それだけに、少しだけ、残念だったんです。

もちろん私は小心者ですから
「…これ、大き過ぎますよ?」と
お店の人に言ったりはしません。
『カイジ』のスピンオフ漫画の
『ハンチョウ』のように、
「物言わぬ飲食店経営コンサルタント」
ただ、内心で思っているだけです。

…ですが、考えてみるとこれは、
自分の日々の仕事や生活にも
当てはまること、ではないか。

適切なサイズ。
相手にとって食べやすいかどうか?


良かれと思って出したものが、
逆効果になることはあります。
揚げたて、大きい、満足!
その主観的な方程式が、
相手にとっては不満の種になることがある。
でも相手は忖度する。
わざわざこちらには言ってくれない。

相手だったらどう思うか?
それを提供側が考えるべし。

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
とも言いますよね。
大き過ぎは、小さ過ぎるのと同じ。
適切なサイズ。
これが大事なのだ、と思ったのです。

…とかなんとかぐるぐると書いているのは、
要は自分のメニュー選択を
ちょっと後悔している
のです。
(「味噌カツ定食」にすれば良かった。
あれ、美味しそうだったなあ…)

消化しきれない思いを
昇華すべく、こうして書いてみました。

さて、読者の皆様はいかがでしょう?
初見のお店では、何を頼みますか?
提供するお仕事は、相手にとって
適切なサイズでしょうか?


繰り返しますが、味は良かったんです。
機会があれば他のメニューも
味わってみたいところですが、
さて、いつのことになるだろう。

この苦い思いがカラリと揚がって消えた頃、
ひそかに再訪してリベンジしたいものです。
(今度は、味噌カツで)

※キユーピーさんのホームページから、
美味しい唐揚げのレシピをどうぞ↓

自宅で作れば、
サイズ調整は思うがままですね!↓

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