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…といってもホラーではないので、ご安心を。

読者の皆様は、お財布をどこかに
置き忘れたことはありますか?


「いやいや、財布は何と言っても大事なもの、
忘れるなんて、まず、ありえないでしょ」
「財布を置き忘れるなんて、社会人失格だ!」
「というか、忘れる場面にならなくない?」
「シンジラレナーイ」

…ええ、私もそう思ったこともあります。
ですが、正直に言いますと、
私、一回だけ、あるんです。
見事に、置き忘れてきてしまいました。
お恥ずかしい限り。

ことの起こりは、とあるコンビニから。

私は、用を足していました。
コンビニトイレとはよくできているもので、
トイレットペーパーの上に、
ちょうどいい棚?があるんですよね。
私は後ろポケットに無造作にお財布を
突っ込んでいましたものですから、
当然、そのまま座ると、ドボンです。
お財布を、その横の棚に置いておきました。

でも、普段なら、忘れることはない。
というかそれまで、忘れてきたことは皆無。
しかしその時、折悪しく、
仕事関連のお客様から電話がケータイに…。

「トイレの中で出る訳には、いかない。
早く店を出て、折り返し、かけ直そう!」

はい、この瞬間に、私の頭の中は、
「電話、折り返す」の指令で占められました。

急いで、店を出ました。
お財布をトイレに残したまま…。

気づいたのは、二時間後です。
どこにもない、ない? ない…!
血の気が、引いていきました。
書きかけの小説のデータを入れた
媒体まで、そのお財布に入れていました。
「あ、詰んだ…」。そう、思いました。

しかし、あきらめたらそこで〇〇
とも言いますので
(安西先生ありがとうございます)、
冷静になって、考える。

昼ご飯で支払いをしたから、
無くしたのは、その後のはずだ。

午後は何件かお客様先にも行った、しかし、
一番怪しいのは、あのコンビニでは…?
震える手でスマホで検索して、
そのコンビニの電話番号に、かけてみる。
コンビニに電話をかけるの、初めてです。

「…あのう、先ほどそちらにうかがった
いなおと申す者なんですが、あの、
お財布の忘れ物とか、ありませんか…?」

こういう電話、もし忘れ物がなかったら
何とか詐欺みたいだよな…と思いつつ、
一縷の望みを託して、かけてみると!

「ええ、いなおさんですね。ありますよ。
トイレに、置いてありました。
次に入った方が、気付いて
届けて下さったので、お預かりしています。
一応、身元が分かるものがないかだけ、
中身を確認させていただきました」

Oh…!! 一発で、見つかった!

地獄から、天国へ。
起死回生のブザービート。
左手は添えるだけ。
詰められ寸前から、逆襲の王手へ!

ちょっと、感動しました。
何か、泣きそうになりました。

お礼をしたかったのですが、
その実際に見つけてくれた人
(私の中では山高帽をかぶった
口ひげステッキの紳士のイメージ)
は、
お財布を店員さんに渡すと、
そのまま去っていった、とのこと。

この場を借りて、お礼申し上げます。
名も知らぬ紳士の方、ありがとうございました。
本当に助かりました。
また、コンビニの皆様、お忙しい中、
対応いただき、ありがとうございます。

ということで、幸運に幸運が重なり、
奇跡的にお財布が何事も無く(たぶん)
手元に戻ってきたわけなのですが、

そもそも置き忘れるなって話、ですよね…。

折に触れて、私はこの事件を思い出します。
今回、自戒を込めて、忘れないように、
本記事を、恥を忍んで書いてみました。

その後、猛省し、工夫し、
たとえ財布を一時的に置くにせよ、
その財布を手に取らないと
トイレから出られないような、
そんなところに置くようにしています
(トイレットペーパー上の、
横の棚に置くのは、意外と危険なのです…)。

すみません、今回はホラーでもなんでもなく、
ただの私の不注意話の告白でした。

ばたばたと、何かと忙しい時期。
読者の皆様も、お気を付け下さいませ。


特に一瞬、他のことに気を取られた時が怖い。
流川に、仙道に、フェイクをかけられ
ドリブルで抜かれるように、
あっという間に置き去られるのと同じです
(スラムダンクネタばかりですみません)。

もし、本記事を読んで、お財布やスマホを
置き忘れたことがある方は、

そっと「スキ」などを
いただければ、嬉しいです
(人の同じケースを聞くと、
自分だけじゃないと、ほっとするタイプ)。

よろしければサポートいただけますと、とても嬉しいです。クリエイター活動のために使わせていただきます!