『孤独のグルメ』の女性版で、
しかも、メシにこだわらない版。
…と言ったらイメージできますでしょうか?

テレ東(テレビ東京)のドラマ、
『ソロ活女子のススメ』を紹介します。
(以下のリンクからぜひ)↓

主演は、江口のりこさんです。

ドラマ『半沢直樹』で、
高飛車な大臣役をやったかと思えば、
ドラマ『わたし、定時で帰ります』では
中華料理店の店主役もこなす…。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では
「亀の前」という源頼朝に寵愛される
女性役を演じて、印象に残っています。

まさに「演技派」
引き出しが豊富にある女優さん。
しかし意外にも、民放では初主演。

そんな彼女が「ソロ活」
=積極的に一人の時間を楽しむための活動

を行う女性を演じるのがこのドラマですが、

これがまた、本当に、楽しそうなんです。

ソロ活ですから、基本、一人。
しかもセリフはすべて声に出すものではなく、
モノローグ、心の中の声も多い。

このあたりは『孤独のグルメ』に似ていますが、
ひとり焼肉、ひとりカラオケ、ひとりキャンプ…
食べることにこだわらずに、
ありとあらゆるこの世の娯楽を
「ソロ」で行うところに、
このドラマの面白さがあります。

『そうか、一人でやっても、楽しいんだ…!』
『誰かに気を遣わずに、一人で
勝手気ままに自由に楽しむことの素晴らしさ』


そういうものに気づかせてくれるドラマ。
江口のりこさんの渾身の演技も相まって、
凡百のドラマではなかなか味わえない
新鮮な「気づき」を味わえる。

少し長いのですが、このドラマを手掛けた
テレビ東京の森田昇さんのコメントを
以下に引用してみましょう。

(ここから引用)

『数年前にひとりでカラオケに行くなどの
行動が注目され、じわじわと
その動きが広がっている“おひとりさま行動”。

コロナ禍により“密”を避けることで
更に市民権を得て遂に「ぼっち」ブームが。
そう、本格的なソロの時代が到来したのです。

そんな今熱い“ひとりでの活動=ソロ活”を
真正面から描いた作品です。しかもドラマで。

ストーリーを堪能するとともに
ひとりで楽しむ場所やノウハウなど
“ソロ活”情報満載のドラマでもあります。

カラオケでマイナー曲を熱唱しようが、
動物園で1日中猛禽類を見続けようがオールOK。

その対象としっかり向き合うことで
本当にその対象を理解し堪能できる。
更に自分自身も見えてくる…。

そんな心の動きを描くドラマでもあります。

ただしみんなと一緒にいられないから
ひとりに逃げるストーリーではありません。
みんなもいいけどひとりが楽しい。
それしか出来ないからでなく
それが楽しいからやるのです。

ソロで行うと今まで
見えなかったものが見えてくる。
そして前より自由になれる。

そんな贅沢な時間を満喫する主人公の姿を見て
視聴者の皆さんは勇気をもらえることでしょう。

もちろん男性も楽しめます。』

(引用終わり)

このコメントの中で特に注目したいのは、

『みんなと一緒にいられないから
ひとりに逃げるストーリー、ではない』
『みんなもいいけど、ひとりが楽しい。
それしか出来ないからでなく
それが楽しいからやる』

という部分。

どうしても、日本では
「みんなと一緒に」「みんなで楽しむ」
そんな文化がありますよね。
多数派に忖度し、ソロでは活動しない。

一方でそれに対抗して、ひきこもる、
「我が道を行く」というスタイルも、
あります。

このドラマが提示したいのは、
この二項対立ではない。
みんなVSひとり、では、ない。


どちらも、リスペクトしながら楽しむ。
「ひとりに逃げる」んじゃなく、
「みんなもいいけど」、
あえて、ひとりで楽しむ。

この精神が、ドラマで表現されているのです。

まとめましょう。

この「ソロ活」精神。
SNS運用にも活かせる、と私は思います。

SNSのアカウントの主体は、個人。
もちろん、会社などから命じられて
運用することもあるとは思いますが、
「中の人」というように、基本、個人。

いわば「ソロ活」。
SNSは、ソロ活メンバー同士の集まり、です。
決して多数派の同調(だけ)ではない。

SNS上のソロ活を進めていく中で、
いいねやシェアやコメントなど、
様々なリアクションがついていく。
つながりが、つく。
でも、基本は個人。ソロ活なんです。

『ソロで行うと今まで
見えなかったものが見えてくる。
そして前より自由になれる。』

…SNSでも、こういうことはありませんか?

誰かに気を遣うのではなく、千差万別な
「自分なり」の楽しみ方、スタイル、目的…。

それが「個人としての」
SNS運用にはありますよね。
閲覧も、投稿も、リアクションも、
基本、押し付けられるものでは、ありません。
一人ひとりがその都度判断して、
自主的に行うもの、です。

逆説的ではありますが、自由気ままに
ふるまえることによって、
他の個人への気遣い、リスペクト、
つまり尊重も、生まれていきます。


同じ地平に立つから、想像力も生まれる。
組織、役職などの殻がないからこそ、
自由な個人として、向き合える。

その精神は、ソロ活に共通するのではないか?

(もちろん「組織としての」SNS運用も
ありえますので、一概には言えませんが…)

最後に、ドラマの原案(原作)を手掛けた、
朝井麻由美さんのコメントを引用して、
本記事を締めよう、と思います。

(ここから引用)

『“ソロ活”“ひとり行動”というと、
「寂しくてみじめ」とネガティブな
捉え方をされがちですが、

“ソロ活”は未婚、既婚、恋人の有無、
性別、年齢に関係なく、
全人類に開かれた娯楽です。

タイトルに「女子」と入っていますが、
女性じゃない性別の方にも
楽しんでいただけます。

ひとりは楽しい。だからといって、
みんなで一緒に何かをするのが
ダメなわけでもない。

ドラマの中には、
誰のことを否定するわけでもない、
自分の「好き」に正直に生きる
主人公の姿があります
。』

(引用終わり)

SNSも、全人類に開かれた娯楽のひとつ。
…ならば私も、SNSにおいては、
自分の「好き」に正直に、運用したい。

読者の皆様のスタイルは、どうですか?

今ちょっと運用に迷っている、という方にも、
いや、まったく迷ってないよ、という方にも、

このドラマ、オススメです。ぜひ。

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