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まことに癒し効果が凄まじいブログをご紹介。
例えば、このブログから一つ、
記事を引用してみましょうか。

(ここから引用)

『おさかな』(2022年5月21日)

『たくさん おくって いただきました 
ありがとう ございます
たべまくります』

(引用終わり)

たべまくります、ですか!
…食べまくったんでしょうね。

基本、このブログの記事は
ひらがな主体で書かれており、何とも言われぬ
味がある文章が綴られています。
記事には基本、写真が添えられており、
これがまた癒し効果を倍増させています。

では他にも、いくつか
記事を引用していきましょう。
さて、誰が書いたブログか、わかりますか?
予想しながら、お読みください。

(ここから引用)

『ぎょうざ』(2022年3月20日)

『おおさか ぎょうざ も おいしい です
そと で たべること できない から 
へや で たべます
とにかく たくさん やきます
ビール シャンパン あいます』

(引用終わり)

…食べ物ネタが多いですね。
「とにかくたくさん焼く」と来た。
大阪の餃子、美味しいですもんね!
他には…。

(ここから引用)

『さかな と にほんしゅ』(2022年2月25日)

『にほんしゅ と さかな さいこう です
しめ とろたくどん しました』

(引用終わり)

とろたくどん、したんですね!
トロとタクワンを丼に!
うん、いかにも美味しそう。

ブログの筆者は、相当な大食漢・大酒飲み…?
噂によるとブログの筆者はお酒が強く、
ウイスキーの水割りも
「水を飲んでいるみたい」に感じるとのこと
(私はお酒が弱いので、少し羨ましいです)。

次の記事で、誰の記事か、予想がつくでしょうか。

(ここから引用)

『国技館 やきとり』(2022年1月24日)

『場所中 やきとり たくさん かって 
ちゃんこ に するとき あります
国技館 やきとり さいこう です』

(引用終わり)

時々、ブログには、漢字も使われます。
ちゃんこ、国技館とくれば、
ブログの筆者の職業は、やはり…?

ちなみに両国国技館の地下には、
巨大な焼き鳥工場がある
そうですね。
鳥は二本足で立ちますが、
手は羽なので、手をつかない。
力士の縁起をかついだ料理ですので、
それこそ「飛ぶように」売れます。
焼き鳥に使われる秘伝のたれは、
何と一場所で三千リットル以上も
消費されるそうです。

(ここから引用)

『ペリメニ』(2022年1月9日)

『初日 ちゃんこ は ペリメニ です
ぎょうざ みたい な やつ です
かなり おいしい です』

(引用終わり)

ペリメニ!
時々、ワールドグルメな食の記事も出てきます。

ペリメニとは「ぎょうざみたいなやつ」。
茹でて食べるのが基本の水餃子。
ちゃんこには合うでしょうね…!
ロシアや東欧あたりではメジャーな料理です。

さあ、誰のブログなのかもうわかりましたね!
…え、まだわからない、ですって?
では、次の記事で、ピンとひらめいてください!

(ここから引用)

『新十両』(2022年5月25日)

『しょうしん きまりました
鳴戸部屋 欧勝馬 です
はじめて の 関取 です
これから も よろしく おねがい します』

(引用終わり)

はい、このブログの記事を書いていたのは、
鳴門部屋の、鳴戸勝紀親方でした!

「元大関 琴欧洲」と言ったほうが
わかりよいでしょうか?

鳴戸親方は1983年、ブルガリアの生まれ。
2002年に初土俵を踏み、
2006年一月場所から大関を務めて、
2014年の大関陥落、引退まで
力強い相撲で土俵をおおいに盛り上げた方です。

人呼んで「角界のベッカム」。愛称「カロヤン」。
ブルガリアヨーグルトのCMにも出演したので
甘いマスクの「琴欧洲」の名前は、
世間的にも、とても知名度がありました。
(映画『テルマエ・ロマエⅡ』にも出演しています)

引退後の2015年、鳴戸を襲名。
2017年には佐渡ヶ嶽部屋から独立して、
ヨーロッパ出身の力士としては
初めての師匠となりました。


現役時代は、大関まで登りつめた。
引退後は、自分の部屋を持つことができた。
…順風満帆な相撲人生、と見えますが、
この鳴戸親方を、凄まじい逆風が襲います。

2019年、部屋の三段目力士が
弟弟子に暴力を振るって、引退したのです。
師匠の鳴戸親方も、減給処分を受けました。
「…弟子を管理できないとは!」
厳しい目が、世間から注がれます。

そこで心機一転、2019年4月に
部屋を移転し、スカウト活動にも精を出し、
今まで以上に弟子を鍛えていきました。
そしてついに2022年5月。
自分の部屋から初の関取(十両以上)の
力士が誕生
したのです!

苦節5年、親方ご本人はこのように
インタビューに答えています。
ニュース記事から、引用しましょう。

(ここから引用)

『「素直にうれしいです。
ちょうど今場所で丸5年。
いろんな大変なことがあったけど、
やっと関取が。よかった」と喜びをかみ締めた。
5年間の苦労については
「自分の癖かもしれないけど、
あんまりしんどいことは思い出したくない。
前向きです」と笑顔で封印した。』

(引用終わり)

では、まとめていきます。

ブルガリア出身の元琴欧洲、鳴戸勝紀親方は、
故郷から遠く離れた日本で、
人一倍の努力を積み、大関として活躍しました。

来日当初は、食習慣の違いに苦しみ、
ちゃんこにも全く馴染めなかったそうです。
ひそかに親方からフランスパンをもらって
食べていた、とのこと。
また、ブルガリアでは「米飯」は
「ヨーグルトに混ぜて食べるお菓子」の感覚。
どうしても苦手意識がありました。
そこで、チーズと牛乳と一緒に食べることで
体重を増やし、勝ち星もついてきたそうです。

そんな親方が、今では
「とろたくどん」を美味しく食べています。
…そこに至るまでには、
日本出身者にはなかなかわからない、
かなりのご苦労があったように思うのです。

部屋の親方として不祥事もありました。しかし
真摯に反省、一から出直し、
前向きに着実に弟子を育て、ブログも続けて、
ついに部屋出身の関取も誕生した。

逆に考えますと、日本出身者が、
遠くブルガリアの地で、現地の言葉で、
ブログ記事を書き続けることができるのか?


…そう想像した時、
私は鳴戸親方の継続力と発信力、
前向きな努力とファンへのサービス精神に、
畏敬の念すら覚える
のです。

読者の皆様もぜひ、
ちょっと発信に疲れた時には、
鳴戸親方のブログを読むといいと思います↓

…なんだか、とても癒されますよ!!

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