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創作物、作品は
その時代の世の中を色々な形で
反映するものだと思っています。

『源氏物語』は、平安時代の紫式部、
彼女が置かれた状況でこそ
書かれた大作だと思いますし、

『半沢直樹シリーズ』は、平成~令和の
なんともいえぬ閉塞感の中でこそ
喝采を浴び、ドラマ化もされて
視聴率も高かったと思います。

両作品の足元の影にも及びませんが、

私も『人事屋エイルの打開』
(人事屋エイルシリーズ)という
小説を、TwitterとLinkedInにて
投稿をしております↓

https://www.linkedin.com/company/74771593/admin/

2021年7月31日から投稿を
始めており、8月16日現時点で
第1章が終わったところです
(未読の方は、まだ始まった
ばかりですのでぜひ…)。

このお話は、人事が得意な主人公
「ジンジャー・エイル」
その技と仲間との協力によって
大活躍するお話ですが、

「人事」というものが
これからますますその質と
重要性を問われていく、
そんな時代背景を反映させています。

それなら、半沢直樹的に
現代社会や会社を舞台に
すればいいじゃないか、
という声も聞こえてきそうですが

私はあえて創作、架空の
「ミックススパイス島」という
舞台を用意しました。

移動手段は徒歩か馬、
情報もせいぜい手紙や新聞が
頼り、という状況です。

「そんな設定の作品で、
このSNSやネットが発達した
現代を反映することなど
できないんじゃないか?」

という反論がありそうですが、
私はそうは思っていません。

というのも人事には
「時代や状況を超えた共通部分がある」
と思っているから。
表面的な技術、環境は
移り変わっていきますが
人と人とのつながり、
どうやって共同で行動していくか、
そういうものには
変わらない部分もあります。

「…冒頭の話と違いますよね。
作品は、時代を反映するんじゃ
ないんですか?」

いや、これも違います。
なぜなら、
「今と異なる設定、状況においても、
現代と共通する部分を読者の方が
見出すことによって、
逆に今という時代や現代のことが
よりクリアにわかる」

思っているからです。

『対比』の手法です。

余談ですが、半沢直樹シリーズも
この対比が使われています。
あんなスーパンマン的な半沢直樹は、
実際にはいないですよね?

ですが、彼の行動、勇気は、
100%真似はできないにしても、
そのいくらかは出来得ることです。
鮮烈な行動を作品内で「魅せる」ことで、
読者自身の行動を見返させ、
改めて自分の状況や
意欲を浮き彫りにさせる、
そんな効能がある、と思っています。

『ドラえもん』もそうですね。
うだつの上がらないのび太の家に、
未来の世界からドラえもんが来ます。
それによって現状との
対比の視点が生まれます。

小説はフィクションです
(ノンフィクションは除きます)。
だからこそ、荒唐無稽な設定もできます。

その中から、何かひとつでも、
読者の心を少し動かせるような
そんなものを作りたいと思っています。

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