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2023年2Q決算に向けて持てる半導体銘柄ランキング

2Q決算に向けてのセクターランキング記事第二弾です!
第一弾は自動車セクターでした。もしよろしければ、ご一読くださいませ。

今回のセクターは半導体セクターで行きたいと思います。9月~10月初旬はこの手の記事をなるべくたくさん投稿していきたいと思っておりますので、是非フォローいただけますと幸いです。

また、試みとしても初めてなので、ご意見ご感想などございましたらお寄せいただけますと幸いです。

何卒宜しくお願い致します!


半導体は今余りまくっているって話

サムスン電子の業績が悪いことはかなり前から知られている話。

上記グラフの濃い青色の棒グラフが営業利益になるのですが、もうほぼ赤字になる直前でYoY90%減という状況になってしまっています。

売上高ももちろん減っています。その背景は、コロナショックで、半導体メモリーが不足していた状況から、サムスン電子は設備投資しまくって作りまくった。

顧客側も半導体不足で困っていたから、買える時に買っとけの精神でたくさん買った。(使わないと思っても多めに買っておいた)。

しかし、半導体不足が収束すると顧客側は在庫が積みあがった。なんせ余分に多めに買ったから。

なら、サムスン電子から新しい半導体買わなくていいから、買わなくなった。

そのため以下の通り、NANDやDRAMの価格が暴落していった。

トーメンデバイスの資料より
トーメンデバイスの資料より

そのため、数売れない、価格は下がるのダブルパンチでサムスン電子の業績は終わった。

それを解消するにはどうしたらいいか?

簡単。

サムスン電子は減産すればいい(作らなければいい)

作らなければ、売らなければ、いずれ顧客側に溜まった在庫使い切って、またサムスン電子に半導体を買いに来る

買いに来るけどサムスン電子は作ってないから、数が少なくなっている

数が少ないから希少性が上がり、価格も回復する。

価格が十分に回復したところを見計らって、減産から増産に転じる。

そうすれば正常な好サイクルに戻っていく。

これがめちゃくちゃ簡単に、めちゃくちゃ雑に言った半導体サイクルってやつです。

半導体銘柄を見るうえで滅茶苦茶大事なのが、そのタイミングが「いつ」かを見極めることです。

その「いつ」が見えてくるそのころには既に株価が上がっているケースが多い・・・。

メモリー回復前に斜め上から来た好材料が生成AIブーム

NVIDIAの業績がいきなり吹っ飛んだのが2023年2-4月期(Q1)からです

売上高も当期純利益もバカほどぶっ飛んでいるのがよくわかります。

「Chat GPT」を動かすためのAI向け半導体の需要が急増したから。

生成AIはデータセンター上でサーバーを使って運用する。つまりは生成AI用のデータセンター向け需要が増大したということです。

これによって残念ながらサムスン電子は恩恵を受けられない。

何故ならこの生成AI向けの半導体であるGPUはNVIDIAしか作れないからです。AMDも作れますが、ほぼ90%以上のシェアがNVIDIAといわれています。

そのため、私はNVIDIA独り勝ち案件と伝えては来ましたが、あえて日本企業に関連銘柄を求めるのであれば・・・という論点でお話しをしてきました。

なんせ作れるのはNVIDIAだけなのだから。

なので今回の生成AIブームは、普段の半導体サイクルとは違う軸上で動いている話なのだということを頭に置いたうえで、どの日本株を選好すべきかを考えたほうがいいと思います。

年初来の株価パフォーマンスランキング

年初来の株価パフォーマンスランキングがこちら。

1位 TOWA +142.62%
2位 ディスコ +128.15%
3位 アドバンテスト +111.79%
4位 ルネサス +107.9%
5位 東京精密 +87.93%
6位 SCREEN +72.18%
7位 東京エレクトロン +64.97%
8位 レーザーテック +4.16%

半導体株はNVIDIAからの生成AIブームが到来した5月くらいから急騰が始まり、当時一番アウトパフォームしていたのがアドバンテストでした。NIVIDA関連の本命ともいわれていましたからね。

しかし、その後攻勢を強めてアドバンテストのパフォーマンスを抜き去ったのが、TOWAディスコです。7月以降1か月半ほどアドバンテストは株価を切り下げています。

両方とも後工程の銘柄の中でも組み立て工程に強い銘柄です。

4位のルネサスは毛色が少し違いますが、5位の東京精密後工程の銘柄。

6位~8位のSCREEN・東京エレクトロン・レーザーテックTHE前工程銘柄です。

今回の生成AIブームは「後工程」にとってメリットがあり、「前工程」にはメリットがないことが株価パフォーマンスを見てもよくわかります。

ではこの生成AIブームから始まる半導体株の上昇はどこまで続くのか?2Q決算に向けてどのような銘柄を選好していくべきなのかを考えていきたいと思います。

何卒宜しくお願い致します!

では早速!

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