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YouTube紹介~「○○系△△人」って何?〜

5回目の動画です。

民族の分類についてです。ただし、あくまで古代~中世あたりに教科書で出てくるこの表現についてです。「○○系アメリカ人」などとは異なります。

世界史の教科書を順に薦めていくと、唐突にこの表現に出くわすと思います。「セム系のアッカド人」とか「インド=ヨーロッパ系のアーリヤ人」とか。「民族系統不明」なんて表記もあります。

この辺の表記って、よく出てくるのに教科書であまり説明されていないんですよね……。
昔の世界史の教科書だと、「○○系」ではなく「○○語族」と表記することも多かったと思います。同じものを指します。
一応、現行の教科書にも「語族」の説明は載っています。私が今持っている教科書では「言語の分類概念」と説明されています。うーん、イマイチ分からん。

要するに、言語で民族を分類するときに「○○系」と使いますよ、ということです。

先ほどの例で説明してみます。「セム系」とはセム語系の言語を話す人々のことです。アフロ=アジア語系とも言います。西アジアから北アフリカ一帯をルーツとするこの言語は、メソポタミア文明に出てくるアッカド人やヘブライ人、さらに後だとアラビア人に広まりました。それぞれの民族が使う言語はもちろん全く同じではありませんが、ルーツは同じですよ、ということです。

「インド=ヨーロッパ系」も同じです。インドとヨーロッパの言語はルーツが同じだとされています。
有名な例だと、「母」を表す言葉が似ています。
サンスクリット語(インドなどで使われる言葉)…matár
ラテン語…mater
英語…mother

このように、言語のルーツが同じとされている民族のグループを「○○系」「○○語族」「○○語形」と呼ぶのです。


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